感想文・2011年

■「ドン・キホーテ」テリョーシキナ&ルジマトフレニングラード国立バレエ
■2011/01/06(木)
困った・・・
すべての記憶が
プハチョフの
自然すぎるヅラ

上書きされそうです。
すごいのよ、本当に、ナチュラルなのよ。
最初はヤフニュークが出てきたと思ったくらいよ。
鎌倉に行った人は、ルジに集中できたのかしら。


えーと。
ルジは、年齢的にバジルはどうかなあ、
と思っていたところに、
「ジゼル」以降(?来日前?)の練習中に脚を痛めたとかで
踊るのはとても辛そうでした。
まず、跳びません。
動きもぎこちないです。
シャープさはありません。
リフトも時々ヤバイです。
それでも、イケイケ兄ちゃんの面も見られたし、
ひとつひとつの動きはとても美しかったので
私は満足です。
ファンだから目が
曇っているんです

へへん!
好きなものは好きなんだもん!
年齢を考えれば、今日ぐらいの動きでも
全然OKな気がする。
脚も好調だったら、どんな踊りになっていたのかなあ。

テリョーシキナは華やか。
腕にも脚にも力がある。
さすがだなー、と思う。
ルジの不調で一番割りを喰ったのは彼女だね。
と、彼女のファン。
申し訳ないです。
力強さはキトリに合っていたけど、
ドゥルネシアはもうちょっと姫キャラでもいいかも。
技術面はバッチリ。
いろんなところのキープも32回転も素晴らしかった。
他の人をいろいろ気にしすぎて今日はしっかり見られなかったので
明日はもっとガッツリ見る。

エスパーダはモロゾフ。
俺様オーラが充満していた。
前に見たときには物足りなさを感じたけど
今日はとても良いよ。

大道の踊り子はクテポワ。
今日、初めて、可愛いと思った。
キラキラ感がある。
昨年の夏ガラまでは、教本通りに踊っている、ってかんじで
美人だけど面白味が全くない人だったんだけど
今日は、踊り以外の、プラスアルファがちゃんとあった。
スタイルも良いし、眼福だわ。
3幕のバリエーションはステパノワの後だったので
技術面でちょっと見劣りしちゃったのは残念。

闘牛士二人はマスロボエフ&クリギン。
マスロボエフは大人顔になったなあ。
風格が出てきてる。
クリギンは父と同じ黄色の衣装だった。
若い、若いよ。顔の輪郭が丸い。
もっと濃く、とちょびっと思うけど
父と同じ芸風である必要はないよね。
とにかく、若いもんが、力一杯踊っているってかんじ。
いいねえ。
その他の闘牛士達は、、、ツァルはいたよね?
あとも、たぶん、、、と思う人はいるけれど
遠目なので自信なし。
明日確かめます。

キトリの友人はミリツェワ&クラシューク。
ミリツェワが早いの?
クラシュークが遅いの?
微妙に踊りが揃わないことがあるんだけど
それはそれで、個性が出ているというか。

マラーホフさんのガマーシュは
出てきただけで笑いがおこるんだけど
品は損なわないんだよね。
手足が綺麗。
っつーか、ぶっちゃけ、ルジより踊っていた。
マスレンニコフのロレンツォは、
えーと、なんちゅーか、
ブレグバーゼより垢抜けているというか。

キホーテ&サンチョは
シェミウノフ&トルマチョフ。
シェミウノフ君は老人の演技バッチリ。
彼のスタイルなら、ギシギシしごいて
王子系に進ませる道もあったのになあ、
と思うときもあるけれど、
このキホーテは良いしなあ。
トルマチョフは慣れた演技。安定している。

オマールはジプシー。
最近、カンパニー内のポジションとしては
キタロウかなあ、とか思っていたけど
今日の演技で連想したのは松田賢二さんだ。
トークの時のやり過ぎ感が似てるかもー。
って、どちらも誰にもわからないだろうなあ。
踊りも濃いんだけど、演技のひとつひとつも濃い。
楽しい。
ノヴォショーロワも大迫力。

酒場でソロを踊るメルセデスはセミョーノワ。
こちらも迫力があった。

森の女王はシェスタコワ。
テリョーシキナが力強すぎるので、
相対的に、優雅&気品が感じられた。
キューピッドはクズメンコ。
可愛らしさより、キビキビしてい部分の方が強い?

3幕のファンタンゴはマトヴェーエワとユルバリソフ。
ユルバリソフは体格良いなあ。
3年後にボリショイ・・・がやっぱり頭をよぎる。
昨日のキャスト発表の時、
エスパーダとファンタンゴが別なんて・・・
と思ったけど、逆だった。
ここは別が普通だよね。確か。
明日のヴェンシコフ 二役の方が珍しいんだっけか。

バリエーション、第一の方はステパノワ。
さすが!の踊り。
ピシッと決まりました。

3幕で、お姉さん達と一緒に出てきた白タイツの男性二人。
今回もルジのバリエーションの一部を
他の若手が担当するのか、と、それは想像していたんだけど、
まず、シヴァコフが出てきてビックリ。
このために、このクラスを投入するか。
太っ腹!
髪はオールバック気味だけど、ちょっと盛ってる?
(他との身長を揃えるため?)
続いて登場した男性の顔はよく見えなかったけど
さらさらヘアだったのでヤフニュークと思ったんだけど。
そのあとにしっかり見たらプハチョフだった。
ヅラ装着なんだけど、あまりにも自然すぎて
なんだか、心臓バクバク。
うわー、うわー、似合いすぎだよー。
お二人はバジルの友人という設定みたいだ。たぶん。
シヴァコフが最初のバリエーションの跳ぶところを担当し、
そのあとルジがピルエット。
当然コーダはプハチョフ、と思ったら
これも出だしはシヴァコフ。
プハチョフはそのあとの舞台一周ジャンプのみ。
ひゃー。
これだけの出番のために来てくれたのか。
ありがとう。
最後はルジが一人で気合いタップリに回っていました。


まー、なんですか。
ルジがまるっきり降板、ってのが
本当は正しいのかもしれませんがー。
そうなるとテリョーシキナと誰が組むか、とか
返金は面倒だ、とか、
いろんな事情もあるでしょうし。ね。
私は楽しみましたYO!


【配役】
キトリ:ヴィクトリア・テリョーシキナ
バジル:ファルフ・ルジマトフ

ドン・キホーテ:マラト・シェミウノフ
サンチョ・パンサ:デニス・トルマチョフ
ロレンツォ(キトリの父):パーヴェル・マスレンニコフ
ガマーシュ:アレクセイ・マラーホフ
エスパーダ:デニス・モロゾフ
大道の踊り子:ヴィクトリア・クテポワ
メルセデス:オリガ・セミョーノワ
森の女王:オクサーナ・シェスタコワ
キューピット:ナタリア・クズメンコ
キトリの友達:タチアナ・ミリツェワ(黄)、エカテリーナ・クラシューク(橙)

ファンダンゴ:アーラ・マトヴェーエワ、リシャート・ユルバリソフ
ジプシー:アンナ・ノヴォショーロワ、アレクサンドル・オマール
ヴァリエーション:オリガ・ステパノワ、ヴィクトリア・クテポワ
二人の闘牛士:アンドレイ・マスロボエフ(橙)、ニキータ・クリギン(黄)
酒場の主人:パーヴェル・シャルシャコフ
バジルの友人:アルチョム・プハチョフ(白)、ミハイル・シヴァコフ

指揮:ヴァレンティン・ボグダーノフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団


■2011/01/07(金)
昨日、舞台にいたのは「脚を庇いながらバジルを踊るルジマトフ」。
でも今日は、バジルがいました。
普通にバジル。
明るく陽気でチャーミングでイケイケでモテモテで
ちょっと女好きで、でもキトリが大好きなバジル。
昨日より、正統派バカップル。
昨日より断然踊りはシャープ。
ってか、昨日が「動き」だったところが
今日は「踊り」でした。
1幕のバリエーションとか、うひゃっ!と
思わず声に出しちゃった。
素敵すぎて。
とてもとても勢いがありました。
かといって、踊りが崩れることはなく。
身体のラインはどこも美しい。
踊ることについては、いろんな決断があったと思います。
踊ってくれてありがとう。
あなたのバジルを見せてくれてありがとう。
大好きだよ!!!
付け足し
狂言自殺、昨日はマントを取らなかった。
取る余裕もなかったのかな。
今日はマントを取って、敷いて、
さらに投げキッス!

昨日も総力戦、ってかんじはありました。
けど、オケも含め、ルジが何処までできるか、
そして客がそれを受け入れてくれるか、
探り探りのところがあったと思います。
でも今日は、ここまでなら大丈夫、というラインが明確なのか
とってもとっても一体感がありました。
とても盛り上がりました。
楽しかった!!

テリョーシキナも全開!
昨日より音に乗っている。
長い手足が良く伸びているけれど
手足の先まで神経が充分に行き届いた踊りで、
実に爽快。
演技も良い。可愛らしい。

ヴェンシコフは、エスパーダとファンタンゴ。
幕ごとに衣装を変えてくる。
(2幕の黒だけど派手!が好き。
 でも脚のラインは白い衣装の方が綺麗に出るね)
スタイルの良さが際立ち、
手も足も綺麗に動く。
描き過ぎなメイクも、
頭にキラキラの粉も、
全部ひっくるめてヴェンシコフなのだ。
伊達男っての?
スカッとする踊り、演技。

ステパノワの大道の踊り子もいいよ!
存在感がすごすぎる。

ジプシーのアルジャエフは似合いまくり。
濃い、というだけでなく、
ジプシーの「情念」みたいなものが感じられる。

ニキータは、大きめに踊っているところがあったな。
せっかくのポジションなんだから、派手に行こうぜ!
ちょっと埋もれ気味なんだよなあ。
マスロボエフはどこにいてもわかるぐらい存在感がある。
これがソリストってものなのか。
(公式にはコリフェとコールドだけどね)
彼の対だから、という位置でニキータを捜すことがある。
もっと目に入ってくるようになるといいね。

で、闘牛士。
すんごい金髪と、長身の人。
二人が印象に残りました。
白鳥で見分けが付くかなあ。。。

キトリの友人二人は
踊りが揃っていて気持ちが良い。

ミリツェワの森の女王も良かった。
今季は、可愛いだけでなく、押し出しが強く存在感がある。

3幕では、今日もバジルの友人が登場。
シヴァコフの髪はどうなの?
完全ヅラというより、エクステをつけてまとめてオールバック?
まー、そんなこたー、どうでもいいぜ!
ってぐらい、彼もまた絶好調。
いいねー。
プハチョフも短い出番を駆け抜けていきました。
踊りもいいんだけどさ。
バジルと友人達がとても仲良さそうなのもツボなの。


ポツポツ書いても書ききれないなあ。
とにかく今日は楽しかった!
ありがとう!!



【配役】
キトリ:ヴィクトリア・テリョーシキナ
バジル:ファルフ・ルジマトフ

ドン・キホーテ:マラト・シェミウノフ
サンチョ・パンサ:デニス・トルマチョフ
ロレンツォ(キトリの父):パーヴェル・マスレンニコフ
ガマーシュ:アレクセイ・マラーホフ
エスパーダ:ミハイル・ヴェンシコフ
大道の踊り子:オリガ・ステパノワ
メルセデス:オリガ・セミョーノワ
森の女王:タチアナ・ミリツェワ
キューピット:ナタリア・クズメンコ
キトリの友達:サビーナ・ヤパーロワ(黄)、ユリア・チーカ(橙)

ファンダンゴ:アンナ・ノヴォショーロワ、ミハイル・ヴェンシコフ
ジプシー:ニーナ・オスマノワ、ニコライ・アルジャエフ
ヴァリエーション:オリガ・ステパノワ、ヴィクトリア・クテポワ
二人の闘牛士:アンドレイ・マスロボエフ(橙)、ニキータ・クリギン(黄)
酒場の主人:パーヴェル・シャルシャコフ
バジルの友人:アルチョム・プハチョフ、ミハイル・シヴァコフ


指揮:ヴァレンティン・ボグダーノフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団 

■「白鳥の湖」レニングラード国立バレエ
■2011/01/08(土)シェスタコワ&プハチョフ
今日のお席はC席1階46列センター。
舞台からちょっと遠いけど舞台全体は見やすいです。

ここの白鳥は、見ると「安心」というか。
これだよなー、と思うし、
ここのお家芸だよなー、とも思うし。
オーナー交代のあたりでいろいろゴタゴタはあったけど
持ち直したなー、ってかんじがします。
やっぱ、群舞が良いのですよ。
揃えて踊る、だけではなく、
物語の輪郭をちゃんと作っている。
宮廷も湖も、群舞があるからこそ
物語に血が通うんですね。
以前より、若干揃わない部分もあるけれど
根底にある、なんですか、「精神」ですか、
それは健在なんだなー、としみじみ思いました。
2幕、4幕の白鳥たちは圧巻です。
ファンで幸せ~。

シェスタコワは、今季は調子が良さそう。
昨年だけが不調だったのかな。
すべてのフォルムが美しい、の一言。
上体のライン、腕の動き・・・、溜息です。
儚い白鳥も好きだけど、
黒鳥も迫力ありますよね。
32回転は全部シングルなんだけど、
一回転一回転が、いちいち力強い。
黒鳥の魔力が段々パワーアップしていくようだった。

プハチョフは、とっても自然なヅラです。
知らない人が見たら絶対地毛だと思うでしょう。
長身で、適度に肩幅があり、長い手足は
実にノーブルです。
遠目からでもマイムとか、とても優雅。
踊りもダイナミックで、なおかつ美しいです。
手足がすっきり伸びています。

ロットバルトはツァル。
思いっきり踊って、
思いっきりワルモノです。

トロワは、ヤパーロワ、チーカ、コリパエフ。
コリパエフは、「これくらい」のポジションならOKですね。
そつなく踊っています。
身長的に、もうちょっとシャープさがでれば
さらに見栄えがするかな。
今後も頑張って。
ヤパーロワは安定感がある。
チーカは、もうちょっと前に出てもいいんじゃないかな。
ちょっと大人しめなような。

4羽の白鳥。大・小、きっちりわけられるようになりました。
小さい方は小刻みな動きが揃っています。
大きい方は踊りも大きく、見ていて気持ちがよいです。
3幕(4場)の2羽の白鳥も、
とても美しいフォルムです。

2幕(3場)の各国の踊り。
カミロワがスペイン入り。
ノヴォショーロワの迫力には及ばないものの
本人比では妖艶。
男性二人は当たり役だね。
似合いすぎ。
ハンガリーのセンターはセミョーノワとヴェンシコフ。
美男美女で目に楽しいです。
マズルカは上に書いたとおり
ヒゲについていろいろ考えてました。
男性陣、ヒゲが似合いすぎなんだよなー。
イタリアはクズメンコとニキータ。
溌剌とした踊りでした。

2幕、絶好調の黒鳥がセンターにいるけれど、
下手の、オマール、モロゾフ、ヴェンシコフ、ニキータ、の並びが
とっても気になって困りました。


【配役】
オデット/オディール:オクサーナ・シェスタコワ
ジークフリート:アルチョム・プハチョフ
ロットバルト:ウラジーミル・ツァル

王妃:ズヴェズダナ・マルチナ
家庭教師:アレクセイ・マラーホフ
パ・ド・トロワ:
 サビーナ・ヤパーロワ、ユリア・チーカ、ニコライ・コリパエフ

小さい白鳥:
 ユリア・チーカ、エカテリーナ・ホメンコ、
 ナタリア・クズメンコ、マリーナ・ニコラエワ
大きい白鳥:
 ヴィクトリア・クテポワ、ダリア・エリマコワ、
 マリア・グルホワ、ユリア・カミロワ
2羽の白鳥:ダリア・エリマコワ、エカテリーナ・クラシューク

スペイン:
 ユリア・カミロワ(白)、アンナ・ノヴォショーロワ(黒)
 デニス・モロゾフ(白)、アレクサンドル・オマール(黒)
ハンガリー(チャルダッシュ):
 オリガ・セミョーノワ、ミハイル・ヴェンシコフ
ポーランド(マズルカ):
 エレーナ・フィールソワ、オリガ・ラヴリネンコ、
 アーラ・マトヴェーエワ、エレーナ・スヒーフ、
 イリヤ・アルヒプツォフ、アルチョム・マルコフ、
 パーヴェル・マスレンニコフ、ロマン・ペトゥホフ
イタリア(ナポリ):ナタリア・クズメンコ、ニキータ・クリギン

指揮:パーヴェル・ブベルニコフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団


■2011/01/16 シェスタコワ&ルジマトフ@兵庫
スペインの男性の胸の赤い薔薇
スペインの女性の頭のキラキラ
スペインの女性(白)のオスマノワの大きめに描き込んだ頬のほくろ
ナポリの曲がちょっと早め
1幕の宮廷の赤い服の男性が噴水に座る

のあたりは、千秋楽特典かな?

モロゾフが髪をピシッと整え
後ろはリボンでまとめいた。
(ちょっと凛々しく、王子様系)
オマールは、ペタッとした髪だった。
全然クルクルしてなくて、ストレートだった。
いつからなんだろう。
これも千秋楽特典なの?

そして、書き出してて気が付いた。
国際フォーラム公演と同じ出演者なのに、
名前の記載順が違う役がある。
見る度に謎が沸き起こるマールイ公演、
今季は今日で終了。

ルジは立っているだけで王子だった。
すごいなー。
シェスタコワとは、オデットの処は
繊細な演技が噛み合っていた。
オディールの処は微妙に噛み合っていなかった。
踊れないルジに対して、シェスタコワが踊り過ぎちゃっているのかも。
それがかえって、オデットとオディールは
同じ人に見えるけど別な人、にも見えるかな。
(ファンだから良い方に脳内補完しちゃうのよん)

ヤフニュークは、今日はすごく良かった。
ペザントの時と輝度がまったく違う。
この輝きを常に出せると良いね。

金髪男子ことパルハチョフは
2幕(3場)のお貴族様にいたような・・・。


【配役】
オデット/オディール:オクサーナ・シェスタコワ
ジークフリート:ファルフ・ルジマトフ
ロットバルト:ミハイル・ヴェンシコフ

王妃:ズヴェズダナ・マルチナ
家庭教師:アレクセイ・マラーホフ
パ・ド・トロワ:
 サビーナ・ヤパーロワ、ユリア・チーカ、アンドレイ・ヤフニューク

小さい白鳥:
 ユリア・チーカ、エカテリーナ・ホメンコ、
 ナタリア・クズメンコ、マリーナ・ニコラエワ
大きい白鳥:
 ヴィクトリア・クテポワ、ダリア・エリマコワ、
 マリア・グルホワ、ユリア・カミロワ
2羽の白鳥:タチアナ・ミリツェワ、ヴィクトリア・クテポワ

スペイン:
 ニーナ・オスマノワ(白)、アンナ・ノヴォショーロワ(黒)
 アレクサンドル・オマール(黒)、デニス・モロゾフ(白)、
ハンガリー(チャルダッシュ):
 マリア・リフテル、マクシム・ポドショーノフ
ポーランド(マズルカ):
 ユリア・カミロワ、オリガ・ラヴリネンコ、
 エレーナ・スヒーフ、エレーナ・フィールソワ
 パーヴェル・マスレンニコフ、イリヤ・アルヒプツォフ、
 アルチョム・マルコフ、ロマン・ペトゥホフ
イタリア(ナポリ):ナタリア・クズメンコ、ニキータ・クリギン

指揮:パーヴェル・ブベルニコフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団


髭の謎
ポーランド(マズルカ)の男性のヒゲって
それぞれ微妙に違うじゃないですか。
あれってやっぱり、自分に似合うヒゲを
各自で追求するんでしょうか。
バレエ団の衣装部に細ヒゲ、太ヒゲ、クルリン太ヒゲetc.があって、
自分に合うヒゲをセレクトするんでしょうか。
「Myヒゲ」としてキープしてるんでしょうか。
自分に合うだろうヒゲを他に人に取られ
なおかつ在庫がなければ、
違うヒゲをつけざるを得ないんでしょうか。
で、選ぶ順番は、やっぱ学年順なんですか?

と、ブログに書いたら、おロシア人さんがフィルソワに聞いてくれました!
ありがとうございました!!
以下、おロシア人さんのメールから引用。
「マズルカの口髭についての質問は大ウケで(笑)したが、
 もちろん、それぞれ「使いたいな~」というようないい形のハンガリアン髭は
 あるにはあるようです。
 ですが、「仲間たちは取り合ったりしてない」みたいです。
 フィルソワが思うところによりますと、やはり、、、年功序列ではないですが、
 先輩に優先権があるんじゃないかなあって。
 で、メイクさんの意見も大きいみたいです。
 
 マズルカの振付で、男性が女性のスカートにキスする仕草がありますよね。 
 よくペトゥホフ&フィルソワ夫妻がやっているやつです。
 これは、彼らがマズルカから抜けているときに入ったダンサーは
 やったりやらなかったりいろいろです。
 各国のディベルティスマンの振付がほとんどマールイと同じ
 マリインスキーでもやっていません。
 これは誰のアイディアなのかと訊きましたら、
 「ボヤルチコフ先生」によるアレンジだそうです。
 それはほかにもいろいろあるようですが、
 そういうものは全部彼が作ったものだとか。
 ですので、ボヤルチコフ先生の教えを覚えているダンサーはやるみたい。
 フィルソワ個人としては、この振付大好きだそうですよ。」
やはり先輩に優先権があるんですね。
そして、ボヤルチコフはダンサーに慕われている、と。


オマケ
マールイ学年表 → http://www001.upp.so-net.ne.jp/ytaiyo/newpage1.htm

■2011/01/15(火)「シンデレラ」セミオノワ&カニスキン/ベルリン国立バレエ団
あまり好みじゃないなあ。
これの前に人海戦術のミュージカル映画をみちゃったもんで、
舞台に乗る人数の少なさが目立つし、
華やかさも感じられない。
衣装もマラーホフらしいけど、好みじゃないんだ。

スターダンサーにしては、
群舞にも気を使った振付なんだけどね。
(スターダンサーだった人は
 群舞なんてどうでもよいとか
 眼中にない、って人もいるからね)


それでも、うーん・・・


シンデレラが、自身の才能と努力によって幸福をつかむ、
というストーリーは、理性ではわかるんだけど。
もうちょっとキラキラ感が欲しいし。
それに、あの二人が主役候補でもある、というのは、
興業は本人の才能や努力だけでは成り立たない、
っていうことを示唆しているように見えて。
夢が見られないんだーーー。

カニスキンは良いダンサーだと思うけど、
王子ではないし、
彼の意向で全てが決まる、ってほどのスターオーラも無い。
それなのに、彼の一存ですべてが決まる、
という筋立ては、なんだか納得できない。

というか。
稽古場風景から夢の世界へは、
グルジアの「白鳥」もそうだった。
でも、あれは、予算面もあるしー。
実際の「白鳥」の部分はバリバリ古典だったから
メリハリがあった。
こっちは、うーん、、、
そういった意味で盛り上がりが足りないです。
私には。


ポリーナちゃんは、ますます綺麗になった。
ビジュアルだけではなく、踊りのラインも。
良いダンサーだ。
カニスキンは、スターというのは、どうなんだ。

バレエ・マスターのカールボルグはメチャ渋。
3階席からでも、ときめく渋さ。
ただ、なぜ彼が、シンデレラに目をかけるのか。
逆に、なぜ彼しかシンデレラの実力(魅力?)がわからないのか。
おとぎ話なら「父親」だからシンデレラが無条件に頼るのはわかるんだけど、
稽古場でこの関係って、ヤバくないかい?

元プリマ/仙女のクノップは、
迫力のある存在感。

シュローダーの芸術監督は継母役にあたるのだろうか。
シュローダーは「やり手」な感じ。
どうみても才能が無さそうな二人を押すのは
二人になにかしらの、コネとか金とか、
無視できないものがあるんだろうなあ。
(ああ、現実的すぎる・・・)

甘いモノ好きのバレリーナはマラーホフ。
ゲネプロではツイスト状のパンを食べていたそうですが、
私が見た回ではチョコレートでコーティングされたお菓子を食べていました。
うーん、と、エンゼルパイみたいな。
アル中のバレリーナのスパリッタともども
端っこでなにかしらやっているので目を離せない。
ある意味、悪目立ちすぎだけど、
お客さんのかなりの人は、これが目当てなんだろうしなあ。
たぶん、マラーホフが出ていないときの方が
作品を見るには楽しめるかと。


まあ、なんですか。
ヌレエフは偉大だなあ。
それは言っちゃいけないか。


配役
シンデレラ:ポリーナ・セミオノワ
ゲスト・ダンサー/王子:ミハイル・カニスキン

甘いモノ好きのバレリーナ:ウラジーミル・マラーホフ
アル中のバレリーナ:フェデリコ・スパリッタ
元プリマ/仙女:ベアトリス・クノップ
芸術監督:バーバラ・シュローダー
バレエ・マスター:トマス・カールボルグ
衣裳デザイナー:エルフィ・グンプレヒト
そのアシスタント:マルツェナ・ソバンスカ

春の妖精:マリア・ジャンボナ
お付きの騎士:アレクサンドル・コルン
夏の妖精:エリサ・カリッロ・カブレラ
お付きの騎士:アルシャク・ガルミヤン
秋の妖精:ステファニー・グリーンワルド
お付きの騎士:ウラジスラフ・マリノフ
冬の妖精:セブネム・ギュルゼッカー
お付きの騎士:アルトゥール・リル

舞踏会の人々:
ヤーナ・バローヴァ、マリア・ボムポウリ、アニッサ・ブリュレ、ソラヤ・ブルノ、
エロディー・エステーヴ、ヴェロニカ・フロディマ、針山愛美、ヨアンナ・ヤブロンスカ、
エリナー・ヤゴドニク、アナスタシア・クルコワ、ワレリア・マナコワ、ニコレッタ・マンニ、
ナターリア・ミュノス、クリスティアーネ・ペガド、巣山 葵、ヴェレーナ・サーム、
クセニア・ウィースト

マルチン・アロヨス、ゲヴォルク・アソヤン、タラス・ビレンコ、ミハエル・ファトゥラ、
クリスティアン・クレール、マリアン・ラザール、エイメリック・モッセルマンズ、
アレクセイ・オルレンコ、ハビエ・ペーニャ・バスケス、アレクサンドル・シュパク、
デイヴィッド・シミック、ウリアン・タポル、メフメト・ユマク


指揮:ヴェロ・ペーン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


振付・演出:ウラジーミル・マラーホフ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
装置・衣裳:ヨルディ・ロイク


◆上演時間◆

第1幕 13:30 - 14:15
休憩 25分
第2幕 14:40 - 15:35

■2011/01/18(金)「マラーホフ・ガラ」ベルリン国立バレエ団
予定プログラムが発表されたときには「人形の精」もあって、
「それ、なんていう『マールイ』?」って密かに思いました。
演目が変わって良かった。


‐第1部‐
「騎兵隊の休息」よりパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ、音楽:イワン・アルムスヘイメル
セブネム・ギュルゼッカー、マリアン・ヴァルター


全体的に淡い色の衣装で、可愛らしいけど
田舎臭さとかゴッテリした濃さが無くて、ちょいと寂しい。
1幕物で通して見るとドタバタコメディ振りで見過ごすけど
けっこう難しい技が多く、ガラ向けではあるね。
ヴァルターの手足の伸びは良い。
良いけど、、、
やっぱり、ステパノワ&プハチョフとか
ロマチェンコワ&プロームとかが頭をよぎる。


「ショータイム」よりデュエット
振付:エリック・ゴーティエ、音楽:フィリップ・カニヒト、ジョルジュ・ビゼー
エリサ・カリッロ・カブレラ、ミハイル・カニスキン


本番前、アップをするダンサー二人。
男性は赤いジャージ。全面には「東京」の文字。
なんだか、白いテープを貼っているみたいよ。
ご当地なネタでツアー先の地名を入れるのか
誰かのお遊びなのか。
袖から二人に演技指導などの声がかかる。
「ガンバッテ!」と言ってたのは芸監か。
やがて二人は衣装に本番の衣装に替え
「カルメン」らしき踊りを踊る。

前半が面白かっただけに
最後のオチが、どうなんか。
悲劇を際だたせるための前振りだったのか。

ダンサー二人は、コミカルな演技も
シリアスな踊りも、とても合っていた。


「せむしの仔馬」より "フレスコ" パ・ド・カトル
振付: アルテュール・サン=レオン、音楽:チェーザレ・プーニ
ヤーナ・バローヴァ、サラ・メストロヴィック、
クラジィーナ・パヴロワ、アナスタシア・クルコワ


これもマールイの夏ガラで見た。
女の子達は可愛いし、衣装も可愛いけど、
ちょっと地味かなあ。


「アルレキナード」よりパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ、音楽:リッカルド・ドリゴ
ヤーナ・サレンコ、ライナー・クレンシュテッター


サレンコは超カワイイ!し、
クレンシュテッターの踊りも決まっている。
(ジャンプしてから身体を捻って欲しかったなあ)
いるけど、、、
やっぱり、キルサノワ&ペトゥホフが頭の中で・・・・


「これが死か」
振付:モーリス・ベジャール、音楽:リヒャルト・シュトラウス
ウラジーミル・マラーホフ
ベアトリス・クノップ、エレーナ・プリス、
ナディア・サイダコワ、ポリーナ・セミオノワ


昨年の本家も良かったけど、今回も良かった。
とても美しい作品だ。
マラーホフの体型は崩れ気味かなあ。
そんな彼の周りを女性が囲み、回る。
人間に訪れる時間なのか。
あるいは、男性が見る人生の走馬燈なのか。
いずれにしても、流れは留まることはない。
ダンサーとしての晩年を迎えつつあるマラーホフに
ちょっと重なるな、と思いました。


‐第2部‐
「スピリット」
振付:ウラジーミル・マラーホフ、音楽:ヨハン・セバスティアン・バッハ
セブネム・ギュルゼッカー、イブラヒム・ウェーナル


「人形の精」から変更。
これは面白かった。
なんでしょう、男女の会話、みたいな系統だけど、
ほどよく官能的で、切なくて、綺麗だった。


「ヴェニスの謝肉祭」"サタネラ"パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ、音楽:チェーザレ・プーニ

クラジィーナ・パヴロワ、ディヌ・タマズラカル

タマズラカルの踊りは爽やかで清々しい。
パヴロワは、この位置で踊るには華やかさが足りない。


「ブルッフ・ヴァイオリン協奏曲第1番」
振付:クラーク・ティペット、音楽:マックス・ブルッフ

ポリーナ・セミオノワ - ヴィスラウ・デュデク
エレーナ・プリス - ミハイル・カニスキン
ヤーナ・サレンコ - ライナー・クレンシュテッター
ステファニー・グリーンワルド - マリアン・ヴァルター

マリア・ボムポウリ、マリア・ジャンボナ、エリナー・ヤゴドニク、菅野茉里奈、
ニコレッタ・マンニ、クリスティアーネ・ペガド、巣山 葵、ヴェレーナ・サーム

タラス・ビレンコ、ミハエル・ファトゥラ、クリスティアン・クレール、エイメリック・モッセルマンズ、
アレクセイ・オルレンコ、ハビエ・ペーニャ・バスケス、アレンサクドル・シュパク、フェデリコ・スパリッタ


なんというのか。
「似非」、というよりは、「お手軽バランシン」みたいな。
「水晶宮」チックではあるんだけど、
それよりは、各ソリスト達の踊りのカラーは無い。
もともとの曲が楽章仕立てではなく
けっこう似たようなメロディーが続くので
際だったカラーは出しにくいかも。
それでも、バランシンほど正確さが求められないぶん
キツキツ・キチキチな雰囲気が無いのが良い。
クラシック・バレエの美しさが凝縮されていて
とてもキラキラした作品だった。

■2011/01/20「『チャイコフスキー』~生と死のミステリー」ベルリン国立バレエ団
エイフマンの作品はわかりやすい。
こう書くと叱られそうなんだけど、
宝塚のショーの一場面のストーリーの組立方に似ている。
主役がいて、内面を表すダンサーがいて。
上手く言えないんだけど、
主題へのアプローチしかた、掘り下げ方、浮かび上がらせ方、とでもいうのかな、
その辺が似ている、と思う。

ガラでは、ダンサーとしては
もうかなり厳しくなっているなあ、と思ったマラーホフ。
しかし、こちらの作品では素晴らしく良かった。
エイフマンの作品は、
「この人でなきゃ」というのはあまりないので
他の誰かが踊っても、そこそこ楽しめると思う。
マラーホフでなければ成立しない、とは、違う。
それでも、彼の演技、存在感は素晴らしかった。
生と死、栄光と凋落、正気と狂気、
それぞれがないまぜになっていた。
チャイコフスキーの生涯を駆け抜けていた。

分身はスカIIみたいな存在。
彼の、本当の欲望を、彼に見せつける。

少女は、ミューズでもあるのか。
少女はチャイコフスキーと戯れるときもあれば
いとも簡単に捨て去るときもある。
王子は青春。
そして性の対象。

メック夫人は、チャイコフスキーの「芸術家の部分」を愛する。
しかし、彼の結婚は肯定できない。
そんな気持ちの揺らぎを
クノップは見事に表現していた。


とても濃密な世界だった。


衣装も良かったな~



【配役】
チャイコフスキー:ウラジーミル・マラーホフ
分身/ドロッセルマイヤー:ヴィスラウ・デュデク
フォン・メック夫人:ベアトリス・クノップ
チャイコフスキーの妻:ナディア・サイダコワ
王子(若者/ジョーカー):ディヌ・タマズラカル
少女:ヤーナ・サレンコ

ヤーナ・バローヴァ、マリア・ボムポウリ、アニッサ・ブリュレ、ソラヤ・ブルノ、
エロディー・エステーヴ、ヴェロニカ・フロディマ、マリア・ジャンボナ、ステファニー・グリーンワルド、
針山愛美、ヨアンナ・ヤブロンスカ、エリナー・ヤゴドニク、菅野茉里奈、アナスタシア・クルコワ、
ワレリア・マナコワ、ニコレッタ・マンニ、サラ・メストロヴィック、ナターリア・ミュノス、
クラジィーナ・パヴロワ、クリスティアー ネ・ペガド、巣山 葵、寺井七海、
ヴェレーナ・サーム、クセニア・ウィースト

マルチン・アロヨス、ゲヴォルク・アソヤン、ミハエル・ファトゥラ、アルシャク・ガルミヤン、
ドミニク・ホダル、アレクサンドル・コルン、クリスティアン・クレール、マリアン・ラザール、
アルトゥール・リル、ウラジスラフ・マリノフ、エイメリック・モッセルマンズ、アレクセイ・オルレンコ、
ハビエ・ペーニャ・バスケス、ケヴィン・プゾー、スフェン・ザイデルマン、
アレクサンドル・シュパク、デイヴィッド・シミック、フェデリコ・スパリッタ、
マルチン・シィマンスキー、ウリアン・タポル、メフメト・ユマク


台本・振付・演出: ボリス・エイフマン
音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
装置・衣裳: ヴァチェスラフ・オクネフ


指揮: ヴェロ・ペーン
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


◆上演時間◆
第1幕 18:30 - 19:20
休憩 25分
第2幕 19:45 - 20:25

■2011/02/05(土)「ダンス・イン・ザ・ミラー」「ボレロ」東京バレエ団
全演目で高橋くんが踊った。
ビックリだ。
かなりの男性ダンサーが2演目出ているとはいえ。
いろんな事情があるのかしら、と少し思うけど
それはそれとして、いろんな高橋君を見ることができて嬉しかったよ。


「ダンス・イン・ザ・ミラー」
あいかわらずプログラムを買ってないのでー。
勝手なイメージは・・・
男が鏡越しに「ベジャールの世界」を見ている。
次第に彼も、鏡の中の世界へ入り、
ついには世界の中心となる。
男:木村さんに対して、
高岸さんは鏡に映った「男」なのかな。
木村さんは通しの役だけど
「火の鳥」まではあまり踊らない。
(ちょっと残念)


幕が上がると、若いベジャールの映像が出る。


オープニングの「ラ・ダンス(現代のためのミサ)」は、とても面白かった。
ベジャールっぽくもあり、
新しくもあり。
ワクワク感がいっぱいだった。
ユカリューシャがこの中にいるのが
とても新鮮だった。

「舞楽」は、以前見たときはあまり好みじゃないと思ったけど
今日は小笠原君の迫力に引き込まれた。
すごくシャープだった。

「メロディーたち(未来のためのミサ)」は、美しい。
水の流れ?
揺らぐ湖面?
そんなイメージ。
流れの方が、時間を繋ぐイメージで正解なのかな。

「カップル(ヘリオガバル)」
これはすごく良かった!
水香ちゃんは、背が高く身体能力も高いから
属性は大人に分類されていちゃったけど、
本質的には子供属性だよね。
だから、弾くんと並ぶと、すごく合う!
大人の男性に、大人の女性として並ぼうと(並べようと)するから
無理が生じていたんだなあ。
いつまでも子供じゃダメだとは思うけど
現時点では、この個性がもっと出ると面白いと思うよ。

「パ・ド・シス(バロッコ・ベルカント)」
6人+高橋くん+木村さん、で、
どこを見ていいかわからない!
高橋くんのブレイクダンスはすごいよ!いいよ!
6人はカルフル。
眩しい。

「扇のパ・ド・トロワ」
これは。。。
この3人が並ぶから意義があるような・・・
踊りとしては、あんまり・・・

「男性群舞 M」
抜粋でも迫力あり。

「アタック(火の鳥)」
衣装はオープニングと同じく
皆さん基本的には青のトップスとジーンズ。
木村さんだけジーンズのみ。
この衣装で、全編通してみたいなあ。
東バにはこの衣装の方が合うんじゃないかな。
木村さんがようやくたっぷり踊ってくれた。
キレキレ、ノリノリ、良かったよー。

「フィナーレ(未来のためのミサ)」は全員で。
衣装はオープニングと同じ。
みんなでクルクル回ってました。

全体的には、好き。
また見たいな。


「チェロのための5つのプレリュード」
サプライズ演目。
むかしのバレフェスで、クリスティーヌと小林くんが踊っていたな。
少女とチェロ奏者のようでもあり、
チェロ(本体)と、奏でられる音のようでもあり、
官能的でもあり、可憐でもある。
いろいろな要素が詰まった作品。
吉岡さんと高橋くんで、は、ピッタリだった。


「ボレロ」
10年前に見たときは、
高岸さんは呪術的な儀式を行う祭司だった。
神が降りてきた瞬間が、5階R席でもはっきりわかった。
今日の高岸さんは、最後まで高岸さんだった。
ずーっと東バの看板ダンサーで、
続くダンサーにずっと背中を見せて先頭を走ってきた高岸さん。
今日も、「オラ オラ オラーーーッッ」と
若手を鼓舞し導いていた。
その姿に、、、
「ゴールが見えたゆえの全力疾走」が重なった。
リズム隊も昔とはずいぶん顔触れが変わったし。
(私が覚えているだけでも、
 飯田さんメインのとき、
 平野-古川-大嶋のときがあった。
 今回で3世代めだね)
なんだか、高岸さんの「一区切り」を見たようで
寂しかった。

といっても、変わらず踊り続けていそうだけどね。



振付:モーリス・ベジャール
演出・構成・振付指導:ジル・ロマン
振付指導:那須野圭右


◆主な配役◆

「ダンス・イン・ザ・ミラー」(東京バレエ団初演) 

男:木村和夫

ラ・ダンス 現代のためのミサ:
斎藤友佳理、井脇幸江、吉岡美佳、小出領子、西村真由美、乾友子、高木綾、
奈良春夏、田中結子、森志織、村上美香、吉川留衣、岸本夏未、矢島まい、渡辺理恵
高岸直樹、後藤晴雄、高橋竜太、松下裕次、氷室友、梅澤紘貴、柄本弾、
谷口真幸、安田峻介、井上良太、柄本武尊、岡崎隼也、杉山優一、永田雄大、
野尻龍平、森川茉央、佐藤瑶

舞楽:
小笠原亮、高村順子、佐伯知香、長瀬直義、宮本祐宜

メロディーたち 未来のためのミサ:
西村真由美、乾友子、高木綾、奈良春夏、田中結子、吉川留衣、矢島まい、
渡辺理恵、川島麻実子

カップル ヘリオガバル:
上野水香、柄本弾

パ・ド・シス バロッコ・ベルカント:
小出領子、佐伯知香、田中結子、松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜
高橋竜太

扇のパ・ド・トロワ:
斎藤友佳理、井脇幸江、吉岡美佳

男性群舞 M:
高岸直樹、後藤晴雄、小笠原亮、柄本弾
谷口真幸、安田峻介、井上良太、柄本武尊、岡崎隼也、的射場史彦、杉山優一、
永田雄大、中村祐司、野尻龍平、森川茉央、佐藤瑶、吉田蓮、和田康佑、
竹下虎志、宮崎大樹

アタック 火の鳥:
木村和夫
高橋竜太、松下裕次、氷室友、長瀬直義、梅澤紘貴
西村真由美、佐伯知香、奈良春夏

フィナーレ 未来のためのミサ:カンパニー全員


「チェロのための5つのプレリュード」(東京バレエ団初演)
吉岡美佳、高橋竜太


「ボレロ」

高岸直樹

松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜、柄本武尊

■2011/03/13「バレエ ピーターラビットと仲間たち/真夏の夜の夢」Kバレエ・カンパニー
「真夏の夜の夢」
タイターニア:松岡梨絵
オベロン:遅沢佑介
パック:熊川哲也
ボトム:ニコライ・ヴィユウジャーニン
ハーミア:浅川紫織
ライサンダー:スチュアート・キャシディ
ヘレナ:松根花子
デメトリアス:宮尾俊太郎
4人の妖精
 クモの巣:中村春菜
 マメの花:副智美
 蛾:神戸里奈
 カラシの種:日向智子


団長さんの動きは、やっぱり違う!
凄すぎる!!
すごくシャープでキレがある。
それでいて可愛い。
そして、演技も自然。
素晴らしい。

タイターニアの松岡さんは小柄で可愛らしい。
威厳?ツンデレ?
それでいて、どこかコケティッシュ。
遅沢さんは、体格はいいけど
ちょいと威厳に欠けるかな。
もうちょっと押し出しが欲しい。

2組のカップルの演技はとても良い。面白い。
ヘレナの衣装は紫でした。

ボトムのヴィユウジャーニンも良かった。
ロバさん、可愛い。

群舞がとても良かった。
アシュトンの動きを完全にマスター。
ここができたばっかりのときの群舞は
数はいるけど雰囲気皆無だった。
今回は、ちゃんと物語を構成していた。
感動。


「バレエ ピーターラビットと仲間たち」
まちねずみジョニー:ビャンバ・バットボルト
のねずみチュウチュウおくさん:副智美
ねずみくんたち:長島祐輔、池本祥真
ねずみちゃんたち:渡部萌子、松岡恵美
ティギーおばさん:小林由明
あひるのジマイマ:松根花子
こぶたのピグリン・ブランド:ニコライ・ヴィユウジャーニン
ピグウィグ:東野泰子
ぶたくんたち:愛澤佑樹、合屋辰美
ぶたちゃんたち:浅野真由香、井上とも美、岩淵もも
ペティトーおばさん:スチュアート・キャシディ
ジェレミー・フィッシャーどん:秋元康臣
2ひきのわるいねずみ
 トム・サム:小山憲
 ハンカ・マンカ:神戸里奈
ピーターラビット:西野隼人
りすのナトキン:橋本直樹
4ひきのりすたち:星野姫、梶川莉絵、和田紗永子、山口愛


バレエ・ダンサーに着ぐるみを着せようと
なぜ思ったのだろう。
謎。
でも、可愛かった。
触りたかった。
個人的にはリスが好きだなあ。
カエルの足は細くて長かった。

■「ラ・バヤデール」 東京バレエ団
■2011/04/13(水) 上野&ゴールディング
いろいろありましたが、
無事、幕が上がりました。

水香ちゃんは初演より、
グっと良くなっていました。
1幕冒頭は強気すぎるかな?と思いましたが
vsガムザでは、姫より格下でも
一途に愛を貫く姿が良く表現されていました。
婚約式の悲哀も良かったです。
ソロルをを見る目つきがたまりません。
幻影の場面は圧巻。
しっとりとした情緒がありつつも
良い意味での緊張感がありました。
結婚式の場面も「神聖な炎に愛を誓ったのに」など
マイムも明確でした。
無味無臭が彼女の持ち味、と思った時期もありましたが
今日はなかなかドラマティックでしたよ!!

ゴールディングは1985年生まれだって!
実年齢は若いですが
ヒゲなので、ちょいとおっさん風味。
カウボーイ姿が似合いそう。
しかし、そのビジュアルから予想したより
ずっとずっと、丁寧で、神経が行き届いた踊りでした。
1幕前半のリフトは、ちょっと遠慮がちでしたが
だんだん本領を発揮。
踊りはダイナミックでありながらも
意外と正確。
いろんなところで、ピタッと止まるのがいいです。
手先まで綺麗に伸びて、美しいラインです。
ジャンプの滞空時間が長め?
浮游感があります。
マイムもはっきり明確で
どういう演技にしたいか、よく伝わってきます。
ニキヤ役をはじめ、出演者と息を合わせるのが上手いみたい。
ビジュアルは明らかに白人なのに、
東バメンバーに混じっていても違和感がないのが不思議。
長い脚を見せびらかすような座り方もイイよ。

ソロル像は・・・
ガムザとの婚約は藩主に命令されたから。
美貌によろめいてではないです。
ガムザの手を取りながらも
時々、心はニキヤに戻ります。
婚約式ではニキヤに見つめられると顔を逸らしてしまう。
でも、ついつい彼女の姿を追ってしまう。
ガムザが、最初はなにを見てるの?と軽い気持ちでいなすけど
何回めかにはちょっと厳しい顔でたしなめたり。
で、初演時には気が付かなかったのですが、
ニキヤに「蛇を仕込んだのねー」と責められた藩主って
しらを切っているんですね。
「知らんねー」と。
事故、ってことにしちゃってるみたい。
だから、ソロルはショックだけど、
ニキヤの命が狙われたとは思っていないし、
だからこそ、大僧正が解毒剤を与えようとしているのを見て
心ならずもガムザの手を取り、その場を去る。
しかし、結婚式で、ニキヤの霊により
藩主の陰謀がわかる。
「お前かー!」と責める。
ナルシストではないけれど、
それなりに心の動揺の激しいソロルで
私はなかなか好みでした。

彼は若いし、大スターオーラはまだ無いけど
場数を踏めば、なかなか良いダンサーになるんじゃないかな。
土曜日はさらに進化していると思うので
見に行かれる方は、お楽しみに。

田中さんは存在感が増してきた。
押し出しが強くなっている。
藩主の娘の気位が良い。
もうちょっと華やかさが出ればなあ。
技術的には安定していると思います。


後藤君の大僧正は、純愛系から横恋慕系にシフト。
なかなかウザくていいです。

木村さんの藩主。
貫禄ある。威圧感もある。ヒゲも似合う。
(でもソロルが見たいよう)

その他、すべてのダンサーが期待通り。
とても良い舞台でした。

ただ、オケは、いまみっつぐらい。
笑っちゃうぐらいヒドい音も出た。


カーテンコールで。
NBSは、主演二人、指揮のオブジャニコフさん、
オリガ先生の4人に花束を用意しました。
オブジャニコフさんは、自分に?ってカンジで
とても嬉しそうに受け取っていました。
ゴールディングは受け取ってすぐ田中さんに渡しました。
いい人だな~。


【配役等】
振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパ版による)
振付指導:オルガ・エヴレイノフ
装置:ピエール・ルイジ・サマリターニ
衣裳:ヨランダ・ソナベント

◆主な配役◆
ニキヤ(神殿の舞姫):上野水香
ソロル(戦士):マシュー・ゴールディング
ガムザッティ(ラジャの娘): 田中結子
ハイ・ブラーミン(大僧正): 後藤晴雄
ラジャ(国王):木村和夫
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):高橋竜太
アヤ(ガムザッティの召使):松浦真理絵
ソロルの友人:柄本弾
ブロンズ像:松下裕次

【第1幕】
侍女たちの踊り(ジャンベの踊り):矢島まい、川島麻実子
パ・ダクシオン:
高村順子、佐伯知香、岸本夏未、阪井麻美
西村真由美、乾友子、高木綾、渡辺理恵
柄本弾、柄本武尊

【第2幕】
影の王国(ヴァリエーション1):岸本夏未
影の王国(ヴァリエーション2):佐伯知香
影の王国(ヴァリエーション3):高木綾


指揮: ワレリー・オブジャニコフ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


■2011/04/14(木) 小出&ゼレンスキー
小出さんのニキヤは、幸薄そうな感じ。
ソロルとは同格ではなく、身分違いっぽい雰囲気。
だからこそ簡単に捨てられるのか。
ソロルと会っているときは幸せそうだったのに。
切ない。
女の戦いも、同等の力ではなく
「窮鼠猫を噛む」系。
2幕は儚げ。
3幕は精霊。恨みではなく、真実を糺す。

踊りはソツなく、ってかんじかなあ。
音の乗り方はとても綺麗で好きなんだけど、
もうひとつ、なにか欲しいかなあ。
ゼレンスキーが相手だと
ロパートキナが基準になっちゃうのかなあ。

もう少しパートナーと練習する時間があったり
身長が釣り合っていれば
もっと良いニキヤになったと思う。
まだ、のびしろがあるかなあ。

なんといっても相手がゼレンスキーだから
体格的にもゼレンスキーの影に隠れちゃうんだよね。
ほんとに見えなくなる瞬間があった。


ゼレンスキーは、やっぱり
デカかった
東京文化会館でも収まりきらないぐらい。
なんだか、舞台から、縦にも横にもはみだしそうだったよ。
知っていても、「デカっ!」と思っちゃうんだ。
彼を見たのは06年の「海賊」以来。
(「バヤ」は00年12月に見ていた)
さすがに年齢を感じるときもあったけど
それでも、存在感が半端無い。
さすが(元)キーロフのスターなのだ。
1幕は助走気味だったけど、
2幕のソロはすごかった。
ジャンプもバリバリだった。
そこ以外は若干省エネ気味だったけど、
それでもあれだけ踊れるんだ。たいしたもんだ。
婚約式では、ニキヤに見つめられると顔を背けるけど
ニキヤが視線を外すと彼女を見る。
ツンデレ?じゃないけど、
押し隠す本心が透けて見えるようだった。
立ち去るときも、1回振り返るんだね。

小出さんとは、身長が違いすぎることもあり
踊りを合わせるのが大変そうだった。
田中さんとの方が踊りやすそうだった。

衣装は自前。
2場以降は白い衣装で周囲との違和感はないけど
1場は水色過ぎてビビった。
ロシアって、ああいう配色が多いよね。


武尊くんの大僧正は、どちらかといえば純愛系かなあ。
若者の苦しい恋、みたいな。
真っ直ぐで熱い。
変態チックでは無い。

松下くんのマグダヴェーヤは動きにキレがあって気持ち良い。
昨日の高橋君も良いけど、
松下くんの方がクラシックな動きだね。やっぱり。

井上くんのブロンズ像は、動きは良い。
もうちょい神々しさが出るといいね。

オケは昨日よりずっと良かった。
昨日は練習だったのか?


とりあえずー。
なにか思い出したら後日付け足します。


せっかくのバヤが2回だけ、ってのは寂しい。
もう1回行きたいけど、無理だなあ、お財布的に。
辛いわ。


【配役等】
振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパ版による)
振付指導:オルガ・エヴレイノフ
装置:ピエール・ルイジ・サマリターニ
衣裳:ヨランダ・ソナベント

◆主な配役◆
ニキヤ(神殿の舞姫):小出領子
ソロル(戦士):イーゴリ・ゼレンスキー
ガムザッティ(ラジャの娘): 田中結子
ハイ・ブラーミン(大僧正): 柄本武尊
ラジャ(国王):木村和夫
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):松下裕次
アヤ(ガムザッティの召使):松浦真理絵
ソロルの友人:柄本弾
ブロンズ像:井上良太

【第1幕】
侍女たちの踊り(ジャンベの踊り):西村真由美、乾友子
パ・ダクシオン:
佐伯知香、森志織、村上美香、河合眞里
高木綾、吉川留衣、矢島まい、川島麻実子
長瀬直義、宮本祐宜

【第2幕】
影の王国(ヴァリエーション1):岸本夏未
影の王国(ヴァリエーション2):佐伯知香
影の王国(ヴァリエーション3):乾友子

指揮: ワレリー・オブジャニコフ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

■2011/05/21(土)ロホ&マッケイ「眠れる森の美女」英国バーミング・ロイヤル・バレエ団
ロホのオーロラがとっても良かった!
スターの貫禄と輝きがあり、
技術面は超安定。
難しいバランスも、簡単に軽やかに踊る。
それでいて、優雅で可愛い!
キラキラ感もある。
オーロラはニーナがベストだったけど
ロホはそれに次ぐかも。
ガラなどで見るときは、
肩のラインとか、厚めの胸板が違和感だけど
今日は全然気にならなかった!

幸福感漂う彼女の踊りを見ると
これぞ、バレエ!って思う。

王子はイアン・マッケイ。
前回の野獣もフランツもマッケイだった。
今回もマッケイ。
仕方がないね。
女性ダンサーで選ぶから。
彼の王子は、端正というより、
勇敢な騎士、かな。
中盤、ちょっとスタミナ切れかな?と思ったけど
最期は力強くゴール。

リラは全幕通してドレス。
マイムのみで踊りません。
リラの踊りは6人目の妖精が入ります。
カラボスもドレスを着た美女。
女装の男性カラボスもいいけど、
美女対決も迫力があっていいですよねー。
特に、マリオン・テイトが良かったです。

ソリストで印象に残ったのは
レティシア・ロ・サルドとキャロル=アン・ミラーかな。
しっかりした踊りでした。


この版は、「オーロラの目覚め」の後に
パ・ド・ドゥが入ります。
曲はマールイ「眠り」のパノラマ前に入るアレ。
マールイの「眠り」が見たくなったよー!

パ・ド・ドゥが増えてるのに
15分の休憩2回込み3時間で終わるのは、
基本的に群舞がないから。
サクサク進むのはいいけど、
もうちょっと「古典」の醍醐味を堪能したかったなあ。

招待客の確認のしかたとか
4人の王子の登場の仕方とか
妙にリアルになるところは
いかにも、ピーター・ライト。
「他愛ないお伽話」に理性的な筋を通そうとするのは
熊川君もそうだよね。
英国気質なのかな。


美術は、写真でイメージしたより
単調だったな。


ロホのバランスキープに合わせて
指揮者が音を出していました。
凄いわ!
オケもそれに応えて
素敵な音で公演を盛り上げてくれました。


招待客、狼じゃない方の被り物は
美女と野獣かな。
女性の髪に薔薇が入っていたし。


配役等
オーロラ姫:タマラ・ロホ
フロリムンド王子:イアン・マッケイ

カラボス:マリオン・テイト
リラの精:アンドレア・トレディニック

国王フロレスタン二十四世:ジョナサン・ペイン
王妃:ヴィクトリア・マール
カタラビュット(式典長):デヴィッド・モース

-- プロローグ --
美しさの精:ジェンナ・ロバーツ
お付きの騎士:ジョセフ・ケイリー
誇らしさの精:アンブラ・ヴァッロ
お付きの騎士:マティアス・ディングマン
謙虚さの精:レティシア・ロ・サルド
お付きの騎士:ジョナサン・カグイオア
歌の精:ジャオ・レイ
お付きの騎士:クリストファー・ロジャース=ウィルソン
激しさの精:キャロル=アン・ミラー
お付きの騎士:ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ
喜びの精:サマラ・ダウンズ
お付きの騎士:タイロン・シングルトン
カラボスのお付きの騎士:
 ジェームズ・バートン、益子 倭、
 ショーン・マクラフリン、ナサナエル・スケルトン、
 オリヴァー・ティル、ルイス・ターナー
リラの精のお付き:
 ジェンナ・キャロル、ローラ・ダベンポート、
 淵上礼奈、ジェード・ヒューゼン、
 アビゲイル・プルーダムズ、ローラ・パーキス

-- 第1幕 --
4人の王子:
 ロバート・パーカー、ジェイミー・ボンド、
 ドミニク・アントヌッチ、タイロン・シングルトン
オーロラ姫の友人:
 ジェンナ・キャロル、ローラ・ダベンポート、
 淵上礼奈、ジェード・ヒューゼン、
 アビゲイル・プルーダムズ、ローラ・パーキス、
 ジェード・ヒューゼン、ニッキ・モファット、ローラ・パーキス
ガーランド:
 アランチャ・バゼルガ、サマラ・ダウンズ、
 セリーヌ・ギッテンス、レティシア・ロ・サルド、
 カリー・ロバーツ、ジェンナ・ロバーツ、
 ジョナサン・カグイオア、ファーガス・キャンベル、
 ロバート・グラヴノー、ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ、
 クリストファー・ロジャース=ウィルソン、トム・ロジャース

-- 第2幕 --
伯爵夫人: イヴェット・ナイト
王子の側近:ロリー・マッケイ

-- 第3幕 --
パ・ド・カトル:
 レティシア・ロ・サルド、ローラ・パーキス、
 マティアス・ディングマン、オリヴァー・ティル
長靴をはいた猫と白い猫:ロバート・グラヴノー、カリー・ロバーツ
青い鳥:アレクサンダー・キャンベル
フロリナ王女:ナターシャ・オートレッド
赤ずきん:アランチャ・バゼルガ
狼:ロリー・マッケイ
グラン・パ・ド・ドゥ:タマラ・ロホ、イアン・マッケイ

指揮:ポール・マーフィー
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
協力:東京バレエ団

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ、ピーター・ライト
演出:ピーター・ライト
衣裳・装置:フィリップ・プラウズ
照明:マーク・ジョナサン


ロビーでは、タイターニアの衣装(マリオン・テイト着用)が
展示されていました。




小さかった!
カラボスで見る彼女は、決して小さくないのに!!
この衣装はオークションにかけられていて
入札もできます。
売上げは東日本大震災の義援金になるそうです。


いま書いているときに、ふと思ったんだけど
オーロラがもらう祝福ってたくさんあるよね。
ここの版を統合すると、
美しく、誇り高く(気高く?)、
謙虚で、歌が上手くて、
(気性が?)激しく、喜びに満ちあふれる、
そんな女性になるのか。
リラやカラボスの祝福が強く的確に実現されたことを思うと、
オーロラってば、スーパーウーマンになるよねえ・・・

■2011/05/29(日)「真夏の夜の夢」「ダフニスとクロエ」英国バーミング・ロイヤル・バレエ団
「ダフニスとクロエ」

音楽:モーリス・ラヴェル
振付:フレデリック・アシュトン
衣裳・装置:ジョン・クラクストン
照明:ピーター・テイゲン

クロエ(羊飼い):ナターシャ・オートレッド
ダフニス(山羊飼い): ジェイミー・ボンド
リュカイオン(都会から来た人妻):アンブラ・ヴァッロ
ドルコン(牧夫):マシュー・ローレンス
ブリュアクシス(海賊の首領):アレクサンダー・キャンベル
パンの神:トム・ロジャース
ニンフたち:ヴィクトリア・マール、ジェンナ・ロバーツ、アンドレア・トレディニック
羊飼いたち、海賊たち:英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
指揮:フィリップ・エリス
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


一組のカップルがいて、
男性に横恋慕する人妻がいて。
女性に横恋慕する荒くれ男がいて。
その荒くれ男の姓で女性が海賊に攫われて。
酒池肉林に突入しかけたけど、
パーンの加護で無事恋人の元に戻って。
最後はみんなで喜びの踊り。

って、筋でいいのかなあ。

音楽も振付も単調。
素朴、とか、牧歌的、とか
そんなあたりが魅力なんだろうけど。
バレエ・リュスの作品を
(アシュトン再振付で)上演するのは
意義があるといえば、ある、かな。

話の流れ的には「シルヴィア」に似てるかな。
クロエはシルヴィアほど強くなく可憐で
オートレッドは可愛かった。

みんなで横向き、の
ギリシャっぽいポーズの良さが
私にはわからんです。
当時の流行だったのかなあ。。。


「真夏の夜の夢」

音楽:フェリックス・メンデルスゾーン
振付:フレデリック・アシュトン
衣裳・装置:ピーター・ファーマー
照明:ジョン・B. リード

オベロン:セザール・モラレス
タイターニア:吉田 都
インドからさらってきた男の子:小林 巧 (東京バレエ学校)
パック:アレクサンダー・キャンベル
ボトム:ロバート・パーカー
村人:
ロバート・グラヴノー、キット・ホールダ-、ロリー・マッケイ、
ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ、ルイス・ターナー
ハーミア:アンドレア・トレディニック
ライサンダー:トム・ロジャース
ヘレナ:キャロル=アン・ミラー
デミトリアス:マシュー・ローレンス
蜘蛛の精:アランチャ・バゼルガ
エンドウの花の精:レティシア・ロ・サルド
蛾の精:ローラ・パーキス
カラシナの精:ジャオ・レイ
妖精たち: 英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
指揮:ポール・マーフィー
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
合唱:江東少年少女合唱団


都ちゃんは、可愛くも威厳があった。
モラレスは王様らしい存在感があった。
キャンベルは、小柄ではないけど
クルクル回って回っていた。
パーカーはノリノリだった。
恋人達の踊りも良く、
特にヘレナ役のキャロル=アン・ミラーの踊りは
とても雄弁だった。

群舞が・・・、
最近見たKの方が良かったかも。
個性が出すぎて揃わないのは、私はOKだけど
ここはたんにバラバラ。
4階席だと不揃い感が際だった。
全体的な足捌きも、、、
いまいち?
 
■「白鳥の湖」東京バレエ団
■2011/06/17(金)上野&ゴールディング
水香ちゃんは良かったよ!
最近見たのが、ナタリー・ポートマンだったから
スタイルの良さが目に染みた。
綺麗で長い手足。
ビューティホー。
踊りもかなり好みになってきた。
やりすぎなところも、個性だと思えるようになってきたし。
どちらかというと黒鳥の方が好きだな。
「魔性」じゃないです。
「魔物」ですね。
さらに言えば、「妖怪変化」の方に近いかも。
オディールは、ロットバルトの娘という説もあるけれど
私は、基本的には、ロットバルトが
ジークフリートを惑わすための「幻」だと思っています。
肉体を持っていない存在、
ロットバルトの魔術で生み出された
悪意の塊のようなイメージ。
そんな私でも納得しちゃう、実在する妖怪、
みたいなカンジでした。
ときどき王子の顔をしたから覗き込むところが
もう、媚び媚びで。
嫌味に思う人もいるかもしれないけれど
あれじゃウブな男は落ちるよ!と思わせて
私はイイと思うよ。
32回転は、基本はシングル・シングル・ダブル。
(トリプルもあったらしい)

マシュー君も素晴らしかった。
1幕前半は、まだ緊張感があったかな。
初めての版だろうし。
特に、高村さんとは、身長のせいか
サポートが難しそうだった。
オデットが現れてからは
王子の踊り・芝居はオーソドックスな流れに入れるので
調子が出てきたみたい。
彼は顔に似合わず(失礼でゴメンね)、
踊りにしろ、芝居にしろ、
「やりすぎない」んだよね。
顔や雰囲気が濃いので、
いろいろな部分が、やや控えめで、
それが気品に繋がっていると思う。
例えばだけど、否定を表すのに、
顔をブンブン振って全否定しそうな顔なのに、
実際は、片手を静かに横に上げるだけとか。
それだけの動作でもちゃんと伝わる。
そういうところ、好きだなー。
もちろん踊りも良いよ!
手足が綺麗に伸びているし、正確。
前述のように、飛びすぎてバランスを崩す系じゃないので
安心して見てられる。
キメ、綺麗に決まるけど、
これ見よがしじゃないのが好印象。
水香ちゃんとは身長的なバランスも
演技面でも合うので、また来て欲しいなあ。
あ、ツイッター等で告知されていたとおり髭無しです。
若いです。
パ・ド・ドゥのヴァリは
チャイパドじゃない方。
衣装は前半は、白地にゴールドっぽい模様の上着に白タイツ。
後半は黒地に百合っぽい柄、腰回りはベルト風に灰色タイツ。
お着替えがあって良かった。
フォーゲルくんは一着だけだったから。

ロットバルトの弾くん。
湖畔ではマスクをしていても若さが目立つ。
が。
舞踏会では。
髭付き、兜無しでした。
恐いメイクも似合っていて、
いい具合に胡散臭かったです。
胡散臭い顔にアップリケ。
この組み合わせがたまらんね。

道化は松下くん。
化粧はそんなに濃くない?
大嶋くんや古川くんがいたときは
若い子がようやく道化に上がってきたなあ、
と思ったけど、
いまや堂々とした中堅ですね。
踊りも芝居も盤石。

トロワは、、、
んーと、
衣装のせいか、精彩無し。
雨だから舞台がどーとかなのかな、と思うぐらい。
3人とも舞踏会ではイキイキとしていたので
体調とかではないと思うんだけど。
音楽にあまり合っていなかったイメージ。

スペインは、
えーと、
木村さんの髪型ばかり見てました。
なんでしょ。
微妙なオールバック的な?
ちょいと分け目が、うーんと、、、
まあ、見てみてください。
後藤さんの髪は短め。王子仕様かな。
川島さんは、井脇さんとはまた違う妖艶さ。
井脇さんは大人の女の魅力を振りまいてました。
マズルカ隊、髭は一律だと思っていたけど
2パターンぐらいある???
マールイほど、各自の個性にあわせているわけではなさそうだね。

白鳥は、ソリストは良かった。
特に3羽の白鳥はみな綺麗。
しっとりとした踊りでした。
コールドはいまいち揃わず。
揃わなくても気にならないフォーメーション・振付だけど。
宮廷の女性も、いまみっつぐらい。
ドレスでの動きも綺麗じゃないし、
華やかな雰囲気もない。

それを言うなら王妃がねー。
どこの小娘だよ、ってぐらい若い。
若いマシューくんより、若い。
なんで、こんなキャスティング???
若くても雰囲気によっては
王の後妻、王子の義理の母、と脳内変換できるけど
松浦さんでは、それも無理だった。
こここそ井脇さんとか入れればいいのになー。

音楽が遅めの時があり、
なんとなく、舞台全体にバラバラ感が漂っているときがあった。
たぶん明日以降は、
もっと一体感が出てくるんじゃないかな。
希望。

ラストの、ロットバルトから王子への
オデット引き渡し、
ちゃんとできていました。
良かった。
ボッレの時は千春ちゃんが落っこちちゃったからなあ。
いまだにちょいとトラウマ。


オケはあんまり良くない。
ハズしたところもいくつか。


カーテンコールの時、
(まだ幕が全開のとき)
水香ちゃんは花束から薔薇を一本抜き、マシューへ。
マシューも同じことをしようとしたら
幕が閉まっちゃいました。
そのあとの幕前のアンコールで
無事、水香ちゃんへ渡せました。


【配役】
オデット/オディール:上野水香
ジークフリート王子:マシュー・ゴールディング
王妃:松浦真理絵
悪魔ロットバルト:柄本弾
道化:松下裕次

【第1幕】
家庭教師: 佐藤瑶
パ・ド・トロワ:高村順子-佐伯知香-長瀬直義
ワルツ(ソリスト):
 西村真由美、乾友子、高木綾、
 奈良春夏、田中結子、矢島まい

【第2幕/第4幕】
四羽の白鳥:佐伯知香、森志織、岸本夏未、阪井麻美
三羽の白鳥:高木綾、奈良春夏、田中結子

【第3幕】
司会者:佐藤瑶
チャルダッシュ
(第1ソリスト):乾友子-長瀬直義
(第2ソリスト):森志織、阪井麻美、氷室友、小笠原亮
ナポリ(ソリスト):高村順子-松下裕次
マズルカ(ソリスト):奈良春夏、田中結子、宮本祐宜、梅澤紘貴
花嫁候補たち:
 西村真由美、佐伯知香、村上美香、
 吉川留衣、岸本夏未、渡辺理恵
スペイン:井脇幸江、川島麻実子-木村和夫、後藤晴雄


指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


■2011/06/18(土)小出&後藤
小出さんの白鳥&黒鳥の踊りは
とてもオーソドックス。
昨日のややイレギュラー版を見た後だと、
この踊りが見たかったのよー、と
安堵感。
小出さんはとても落ち着いた踊りで
初役とは思えないほど。
黒鳥は、もうちょっと艶やかさがあると良いけど
でも、充分「魔」だった。
32回転は綺麗なシングル。
最後はちょっと横に移動。
白鳥はとても似合っていた。
儚げで、でも芯の強いところもあって。
腕の使い方、特に手首かなー、
とても綺麗。
音楽の乗り方が心地よいよね。

後藤くんは、白鳥への愛情が溢れんばかりで。
パ・ド・ドゥのあたりから
スタミナが切れはじめたけど
なんとか最後まで保たせました。
小出さんは、そういった意味では
なんなく完走。ペース配分完璧。
1幕の「王子、憂いのソロ」は無し。
もともと無かったっけ?
ゲストだけあったんだっけ?
スタミナ面からも、
ストーリー運びのテンポ面からも
今回はカットして正解だった。

武尊くんは概ね良いけど
時々「素」になった。
特に最後、倒されてから、
立ち上がって退場がダメだ。
舞踏会は髭有り・兜無し。

スペインの男性は揃わなすぎ。
揃っている、って状態は、
実はすごいことなんだね。

トロワ、昨日より安定。
群舞もオケも、昨日よりずっと良かった。
昨日より、音が速い?
(昨日は遅めだった??)

2幕の、まさにグラン・アダージオのところで
大きめの地震がありました。
客席の「空気」にはやや動揺がありましたが
声を出すひとはおらず、
舞台は粛々と進みました。
(正直なところ、ここで中止になったら困るよー
 と思いました)
最終幕では、2階に地震速報を鳴らしたお馬鹿さんがいましたが
舞台への影響はありませんでした。

東バの付け髭は、役に関係なく
3パターンあるのかな。

カーテンコールに主演二人に渡された花束のリボンには
「T.SASAKI」と書かれていました。

時間がないので、とりあえず。
あとで書き足します。



【配役】
オデット/オディール:小出領子
ジークフリート王子:後藤晴雄
王妃:松浦真理絵
悪魔ロットバルト:柄本武尊
道化:小笠原亮

【第1幕】
家庭教師:佐藤瑶
パ・ド・トロワ:乾友子、吉川留衣、松下裕次
ワルツ(ソリスト):
 西村真由美、高木綾、田中結子、加茂雅子、小川ふみ、二階堂由依

【第2幕/第4幕】
四羽の白鳥:高村順子、村上美香、吉川留衣、河合眞里
三羽の白鳥:西村真由美、乾友子、矢島まい

【第3幕】
司会者:宮崎大樹
チャルダッシュ
(第1ソリスト):西村真由美-松下裕次
(第2ソリスト):村上美香、岸本夏未、氷室友、岡崎隼也
ナポリ(ソリスト): 河合眞里-小笠原亮
マズルカ(ソリスト): 奈良春夏、田中結子、宮本祐宜、長瀬直義
花嫁候補たち:
 乾友子、佐伯知香、阪井麻美、渡辺理恵、川島麻実子、大塚怜衣
スペイン:高木綾、矢島まい-木村和夫、柄本弾


指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


■2011/06/23(木)高木&田中&木村


木村さんの前半の衣装は普通に白。
輪っか無し。
ホッとしたような、
寂しいような。

高木&田中&木村の組み合わせは
久々だと思うのですが
皆さん、とても落ち着いた丁寧な踊りで
なおかつドラマティックでした。

高木さんは、たおやかでありつつも、
芯の強い部分もあり、
そこが、最後の大逆転に繋がるんだな、と。
人任せだけでなく、
自分も変わるからこそ、
「愛の勝利」に繋がるんではないかと。

私の好みとしては、
もうちょっと腕が長い方が好きなんだけど、
でも、腕には表現力があったので、いいかなー、と。

2幕のソロのとこだっけか?
また地震があって、
会場も「揺れた???」とざわついたけど
高木さんの踊りは崩れませんでした。

田中さんは、もう、カッコイイ!です。
キビキビして、キレのある踊りです。
王子が騙されるのがわかるよ。
32回転は、ダブルもあったかな。
斜め前の席の人は手拍子を入れだしてビビッた。

オデットとオディールを別な人が踊るのも、
アリだよなー、と思いました。
話の流れは自然だよね。

と、言いつつも。
それぞれの通しも見たいなあ。
高木さんのオディールも
田中さんのオデットも。

木村さんも安定した踊りと演技。
それほど多く踊っていないはずなのに
手慣れた部分があり、
細かい演技がとても自然でした。
誰にも優しく親切で、
そういう人が、愛のために、
壊れていくのが堪りませんなー。はっはっは!
弓を持っての踊りとか、
脚を伸ばすところはそれはそれは美しかったです。
3幕の、ジャンプの着地がちょっと不安定だったかな。
1幕の「憂いのソロ」は無し。
あれはゲスト仕様なんだなー。

道化の井上くんは、素直に「可愛い」。
道化ってのは、人を笑わすために
どこか斜めに人間を観察している部分があって
その上での職業だと思うけど
(ガリムーリンはシニカルだったよなあ・・・・)
井上くんは、そういうところをすっ飛ばして
「素直な末っ子キャラ」として
皆さんから愛されているような。
両目の十字のアイメイクの他に
頬にハートとか描き込んでいたみたい。
1幕の大回転の後から
ものすごく踊りが良くなった。
すっきり手足が伸びる、気持ちの良い踊り。
やっぱ、あの回転が心情的な山場なんだろうねえ。

トロワも、この組み合わせを見るのは初めてかな。
こちらも落ち着いた安定した踊り。
宮本くんも、わりとこの系統は合うんだよね。

松浦さんの王妃は、やっぱ若いよねー。
いちおう脳内設定を考えてみた。
この人は先王の娘。
ただし、一度国外に嫁いでいたけど
夫が亡くなったので戻ってきた。
そのあとに、父王と、兄か弟(直系男子)が死亡。
んで、彼女が王家の長となったけど
王位には先王の弟の子供、
彼女から見て従兄に継がせることにした、と。←いまここ
だから、若い彼女がいろいろ取り仕切っているわけだ。
すんごいこじつけだけど、
これぐらいじゃなきゃ、彼女の若さが説明できんかなー、と。
ヴェールの下は、実は縦ロールで可愛らしいし。

白鳥のソリストは、東京と同じかな。
今回はテープ演奏なのに
三羽の白鳥のところで金管がヨタっていた。
個人的には乾さんが一番好き。

群舞の足音は、東京より小さかった。

各国の踊り。
竜太くんがチャルダッシュの第2ソリスト。
髪の毛がすっきりしているせいか
だいぶ顔周りが痩せた印象。

スペインは揃っていた。
森川くん、すごくイイ!!
決めポーズも、目線も、間合いもバッチリ!!
恐い化粧も合っている。
長い手足は舞台映えする。
来てるよーーーっっっ!!!
後藤くんはお疲れモード。
矢島さん、川島さんは、それぞれ
個性違いの艶っぽさ。
反り返りも迫力ありました。


スモークが多い会場で
2幕冒頭はロットバルトが隠れるほどでした。

1幕と2幕の舞台転換が大変だったようで
幕の後ろから緊迫した声が聞こえてきました。


客席には飯田さん、高岸さんもいました。
でも、ブラボーは言ってくれませんでした。
寂しい。

会場入口に衣装展示。
誰のかな。
水香ちゃんのかなあ。





とても充実した公演でした。
行って良かった!
ぶっちゃけ、東京公演より一体感がありました。


【配役】
オデット:高木綾
オディール:田中結子
ジークフリート王子:木村和夫
王妃:松浦真理絵
悪魔ロットバルト:柄本武尊
道化:井上良太

【第1幕】
家庭教師:佐藤瑶
パ・ド・トロワ:岸本夏未、阪井麻美、宮本祐宜
ワルツ(ソリスト):
 吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子、加茂雅子、小川ふみ、二階堂由依

【第2幕/第4幕】
四羽の白鳥:高村順子、村上美香、吉川留衣、河合眞里
三羽の白鳥:西村真由美、乾友子、矢島まい

【第3幕】
司会者:宮崎大樹
チャルダッシュ
(第1ソリスト):西村真由美、松下裕次
(第2ソリスト):村上美香、岸本夏未、高橋竜太、氷室友
ナポリ(ソリスト): 河合眞里、井上良太
マズルカ(ソリスト): 奈良春夏、渡辺理恵、長瀬直義、宮本祐宜
花嫁候補たち:
 乾友子、佐伯知香、吉川留衣、阪井麻美、大塚怜衣、小川ふみ
スペイン:矢島まい、川島麻子、後藤晴雄、森川茉央

■2011/07/12(火)「バレエの神髄」
夏のルジ・ガラ、開幕です。
東京は本日以外に2公演予定されていましたが
大震災の影響で会場が使用不可能となりましたので
本日1回限りの公演となりました。

本当は三谷さんの芝居を見に行く予定だったのですが
秤にかけたら、ルジの方に大きく傾きました。


第1部
「マルキタンカ」
エレーナ・フィリピエワ
セルギイ・シドルスキー
キエフバレエ

最初の演目は、のどかな一品。
主演二人と、コールド6人。
うーん、と、、、
ジゼルのペザントを
もっとのどかにして膨らませたようなかんじ?
雰囲気はほのぼのとしていますが
ダンサーには見せ場もあり
最初の演目としては最適かと。

フィリピエワの軸は相変わらず強固でブレません。
以前は、その技術面ばかりが前面に来ていましたが
最近は女性らしい柔らかさが加わり、
今回も可愛い面の方が先に目に入ります。
技術面・芸術面のバランスがとても良いですね。
シドルスキーも美しい脚のラインを活かしつつ
快活な表情で、見ていてとても楽しいです。

キエフのダンサーが、
ちょっと頼りないかなあ。


「瀕死の白鳥」
白河直子

H・アール・カオスの白河さんが、
急遽参加してくださいました。
ぶっちゃけ、この系統のダンスは苦手なのですが、
それでも彼女の身体表現には心が揺さぶられます。
肉体の生々しい息づきが
2階後方席にも迫ってきました。


「ライモンダ」第2幕より アダージョ
アンナ・アントニーチェワ
ルスラン・スグヴォルツォフ

ほんとにアダージョだけでした。ちぇっ!
スグヴォルツォフは長いマント付き。
いかにもボリショイ!ってかんじの二人でした。
と言うぐらいしか・・・


「ラ・シルフィード」よりパ・ド・ドゥ
カテリーナ・ハニュコワ
岩田守弘

ハニュコワはコケティッシュで
雰囲気はとても良いんだけど
やや滞空時間が短いような。
こういう振付なのかな。
シルフィードって、もっと跳んでいるイメージなんだけど。
岩田さんの足捌きは鮮やかでした。
マイムも好き~


「シャコンヌ」
ファルフ・ルジマトフ
ヴァイオリン:マリア・ラザレワ

ルジの衣装は、黒い長袖のシャツに黒いパンツ。
ひとつひとつの全ての動きが美しいです。
美の化身です。
溜息しかでません。


第2部
「バヤデルカ」第2幕よりパグダシオン
ナタリヤ・マツァーク
セルギイ・シドルスキー
キエフ・バレエ

婚約式のところの踊りですね。
マツァークは、前半は音に乗れていないかな?
と思う部分有り。
後半は持ち直した。
以前、見たときより、
上体や腕の動きが硬い気がするけれど
それでも、堂々とした美人で眼福。
シドルスキーは超安定。
ツアー初日でも、ピシッと仕上げて臨む
それがプロなんだなあ。

キエフの女性4人は、ダメダメ。
マールイだと、
ステパノワ・コシェレワ・ミリツェワ・エフセーエワ
(年によってはコチュビラとか、むかしならギリョワとか)
が入るところだからなー。
うーん、マールイの夏ツアーが
いまから思えば豪華すぎたんだよなあ。
男性は、ウルトラマンみたいな衣装だった。
いちおうインド風だけど。


「扉」
イーゴリ・コルプ

えーと。
舞台後方に、むかしの?ロシアの?街並みの風景が
モノクロで映し出され、
肌色パンツのコルプが、その前でクネクネ踊る系。
下手袖からあらわれ、
上手袖に捌けていったので、
新しい時代の扉を開いた、とか、
そんなことなのかなあ。
振付自体は平凡だけど
コルプの存在感で万事OK。


「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ
アンナ・アントニーチェワ
ルスラン・スグヴォルツォフ

暑い夏でごめんね、
と言いたくなりました。
まだまだ本調子じゃないのかな。
アントニーチェワは音に乗り切れず
スグヴォルツォフもやや不安定。
ボリショイらしい雰囲気は良いんだけどね。


「ボレロ」
ファルフ・ルジマトフ

今回の公演のために、
N.アンドローソフが振り付けた新作。


ハーレムパンツを履いたルジが
アラブっぽく、クネクネ踊る。
カウントの取り方に、
微妙にベジャールが入る。
同じ曲だから仕方がないんだろうけど。

まー、あんまり目新しさはないし、
反復しながら盛り上がる音楽は活かしてないし、
正直なところ、作品的には面白みはない。
以前、インペリアル・ロシア・バレエで上演した
「エジプトの女王」の方が面白かった。
振付は同じ人だよね。
むー。
だからといって、
ルジがタチアナ・パリィとドン・キを踊ったビデオに収録されている
珍妙な作品ぐらい、非ベジャールが良いのかと問われれば
いやいやそれならこちらの方が、ってかんじかなあ。

ただ、ルジの身体の線の美しさは
とても生かされていた。
この身体を15分見るための作品と思えば
それもありなのかなあ。


第3部
「カルメン組曲」
カルメン:エレーナ・フィリピエワ
ドン・ホセ:ファルフ・ルジマトフ
闘牛士(エスカミリオ):イーゴリ・コルプ
コレヒドール(ツニガ):セルギイ・シドルスキー
運命:田北志のぶ
たばこ売りの女たち:マリア・トカレンコ、ヴィクトリア・メジャック
キエフ・バレエ


びっくりなことに、
ルジが若造だった。
若い故の純粋で一途で
それでいて肉欲まみれの
愚かしい若造の恋。
うひゃー。
こうくるとは!
こんなルジが見られるとは!!
びっくりだー!
嬉しいのだーーー!!
軍服の似合わなさも素敵すぎる。

前に2演目を踊ったとは思えぬほど
最後まで役のテンションを維持した踊りでした。
まだまだいけるよ、この人!

フィリピエワも、ファム・ファタル振りがバッチリ。
妖艶で、
男なら誰でも彼女の虜になる。
彼女は、つねに、真実の愛から愛へ渡り歩く。
潔いくらい。

そいでー。
コルプのエスカミリオ。
笑っちゃうぐらいのスター振りで。
こんなにスター然としたエスカミリオは
もしかして初めて見るかも。
対抗できるのはわたる君のエスカミリオぐらいだけかも。
ほいでもって、やっぱエスカミリオは
こうでなきゃイカン!と思う。
ひとめで、カルメンが乗り換えたのがわかる、
それほどの魅力を持つ男、それがエスカミリオ。
すごく説得力がある。
素晴らしいキャスティングだ!
ブラボー!!!

シドルスキーは、前半とうってかわって
悪役メイクで恐いぐらい。
こういう面もちゃんと持っているんだなあ。
男性群舞を従えた踊りは、実に迫力がありました。

とにかく、男性3人が美脚。
うっとり。

運命は田北さん。
気が付くと、忍び寄っている。
その静かさが見事でした。

■「<マニュエル・ルグリの新しき世界II> 」
■2011/07/13(水) Aプロ

当初より出演メンバー&演目に
大幅な変更がありましたが
来ていただけるだけで大感謝です。

第1部
「ホワイト・シャドウ」
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:アルマン・アマー

マニュエル・ルグリ、パトリック・ド・バナ
吉岡美佳、上野水香、西村真由美

松下裕次、氷室 友、小笠原亮、宮本祐宜、岡崎隼也
高木 綾、奈良春夏、川島麻実子
梅澤紘貴、谷口真幸、井上良太、杉山優一、中村祐司
吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵、河合眞里、河谷まりあ

あたし、やっぱり、バナ作品はダメだわ~



第2部
「海賊」
振付:マリウス・プティパ 音楽:リッカルド・ドリゴ
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

ビジュアル的には麗しい若手二人。
ソツない踊り、という印象で
もう少し華やかさが出るといいかなあ。


「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル

コホウトコヴァは10年ぐらい前のバレフェス以来かなあ。
小柄で可憐で、でも、色っぽい。
フォーゲル君は、こういう文学作品が合う。
端々がピシッと決まる踊りなんだけど
それ以上に、ボンボンの雰囲気と演技が良い。
束の間の幸せ、なんだよね。
このまま全幕でも見たいなあ。


「アレポ」
振付:モーリス・ベジャール 音楽:ユーグ・ル・バル
ミハイル・ソスノフスキー

ベジャール作品は、やっぱり段違いでいいなあ。
と、昨日と比較して思う。
ソスノフスキーの存在感も素晴らしくイイ。


「ラ・シルフィード」第2幕 より
振付:ピエール・ラコット(タリオーニ版に基づく) 音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー
ニーナ・ポラコワ、木本全優
東京バレエ団

ポラコワはロマンティック・チュチュがよく似合う。
空気に溶け込む、ではなく、
空気の中を漂っている。
精霊ではなく、妖精。
雰囲気ばっちり。
ラコット版はユカリューシャがダントツで好きなんだけど
ポラコワぐらい、ウェットさが皆無だと
全然別物として見ることができて楽しい。
木本くんは背が高く、手足が長く、そして顔が小さい。小さい!
キビキビした踊り。
もうちょっと押し出しが強くてもいいかなあ。
高岸さんとか首藤さんの残像があるし。

昨日の二人はブルノンヴィルらしく、
今日の二人はラコットらしい。

東バからのソリストは、田中さん&乾さん&吉川さん、かな?


「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I. チャイコフスキー
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ、ミハイル・ソスノフスキー

ソスノフスキーが良い!とっても良い!
ヌレエフ版はこうでなければ。
動きもシャープ。
マントは、もう少し短い方が見栄えがしそう。
コノヴァロワは美しい。
グダノフは、少々動きが重たいかなあ。
それゆえに、悪魔二人に騙される人間、ってかんじはしたかな。


「ファンシー・グッズ」
振付:マルコ・ゲッケ 音楽:サラ・ヴォーン
フリーデマン・フォーゲル
東京バレエ団

ジャズっぽい音楽に、
音符のように身体を動かすダンサー。
面白い作品だった。
ちょっと長いかも。


「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ

ルグリのヒゲ!
もう一度拝めるとは!
ありがたや、ありがたや。
アイシュヴァルトが相手だと
全幕の時の感動も甦る。
とてもドラマチックでした。


■2011/07/18(月・祝)Bプロ
第一部
「ビフォア・ナイトフォール」
振付:ニル・クリスト 
音楽:ボフスラフ・マルティヌー
ニーナ・ポラコワ、ミハイル・ソスノフスキー
高村順子-宮本祐宜、佐伯知香-松下裕次、吉川留衣-長瀬直義

和訳すると「日の暮れないうちに」。
もう少し夜寄りな気がするけど。
なんだか落ち着いた色の中にキラキラした光があるような
美しい作品でした。

ポラコワは流れるような動き。
ソスノフスキーはシャープ。
東バの6人とも、息のあった踊りでした。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 
音楽:レオン・ミンクス
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

ヌレエフ版なので音楽がゆったり。
ゆったり過ぎて睡魔が襲いかかる。
この二人なら、普通速度でキビキビ踊り方が合うのに。
ヌレエフ版のテンポは
パリオペのエトワールだから合うのにな。
でもルグリが芸監だから仕方がないのか。
コノヴァロワは美人だし、
チェリェヴィチコも悪くはないと思うけど
どうしても音楽のテンポに違和感。


「モペイ」
振付:マルコ・ゲッケ 
音楽:C.P.E.バッハ
木本全優

本木くんの長い手足が生かされている。
可動区域広すぎ。
もうちょっと、
「振付通りに踊っています」感が薄まるといいなあ。
頬を叩きながら上手に捌けるところ、
頬を叩く振付、ではなく、
叩く力で移動している、みたいなかんじに。
そう思うと、フォーゲル君は上手かったんだなあ。


「椿姫」より 第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 
音楽:フレデリック・ショパン
マリア・アイシュヴァルト、フリーデマン・フォーゲル
ピアノ:三原淳子

そのフォーゲル君と、アイシュヴァルト。
アイシュヴァルトは可憐で、
それでいて艶やか。
まさにマルグリット。
フォーゲル君も、初で一途な坊ちゃんで、
アルマンそのものだった。
二人の全幕が見たいなあ。


「クリアチュア」
振付:パトリック・ド・バナ 
音楽:デム・トリオ(トルコの伝統音楽)、
   マジード・ハラジ、ダファー・ヨーゼフ
上野水香、パトリック・ド・バナ

水香ちゃんは意外と、組む相手の個性で
彼女の踊りも変わると思う。
本質的に無味無臭なところに
相手の色が混じってくるような。
こういう踊りは合うのかな?
と思っていたけど
長い手足が生かされ、
バナとの雰囲気や身長のバランスも合っていた。

まあ、やっぱり苦手な系統の作品なんだけど。


「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 
音楽:ジュール・マスネ
ニーナ・ポラコワ、マニュエル・ルグリ

いい意味で、ポラコワとルグリの間に壁があり
それが身分違いに繋がっているように見える。
モニクやフェリやオレリーが相手じゃないからこそ
いつもと違ったかんじになっているんだろうなあ。


第二部
「サイレント・クライ」
振付:パトリック・ド・バナ 
音楽:J.S. バッハ
パトリック・ド・バナ

他の作品より楽しめた。
アジア系の打楽器系の音楽に合わせた踊りがダメなのかな、私。


「グラン・パ・クラシック」
振付:ヴィクトール・グゾフスキー 
音楽:フランソワ・オーベール
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ

初日ほどじゃないけど、
コノヴァロワに比べるとグダノフの動きは重い。
しかし、すっ、と差し出す手の動きとか
なんでもない動作に気品があり、
さすがボリショイ!と思う部分がたくさんあった。
コノヴァロワは若手技術枠だから、
これでイイとは思うけど、
もうちょっとなにか、芸術面の深みが欲しいかなあ。


「カノン」
振付:イリ・ブベニチェク 
音楽:オットー・ブベニチェク、ヨハン・パッヘルベル
デニス・チェリェヴィチコ、ミハイル・ソスノフスキー、木本全優

パッヘルベルの「カノン」で男性3人が踊る。
よくある音楽、動きなのに、
面白いのはなぜだろう。
繰り返し続くメロディに
ダンサーの動きがよく合っていた。
やっぱり、ダントツに
ソスノフスキーの動き、存在感が良い。


「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン 
音楽:P.I. チャイコフスキー
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル

個々人で見れば良く踊れているのに
二人の雰囲気がまるで違う。

たぶん。だけど。
コホウトコヴァはバランシンとして踊っていて
フォーゲルくんは古典として踊っているんじゃないかと。
彼ぐらいの年齢だと、バランシンが古典でも仕方がない。
田中あっきーの「スーパースター」が
ロックではなく、ポップスになってしまうようなものかと。
現代と古典の間にワンクッションあった、
それを見られた自分は幸運だったんだな。
コホウトコヴァは軽快な踊り。

バランシンらしくないフォーゲルくんだけど、
最初の来日時に比べると成長したなあ。
若手世代の中では、頭ひとつ抜け出した気がする。
今後が楽しみです。


「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ 
音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ

今日も素晴らしかった。
ぜひまた、二人の全幕が見たい。
もう、それしか言えない。言葉が出ない。

■2011/07/23「ドン・キホーテ」マーフィー&ホールバーグアメリカン・バレエ・シアター
ABTでーす、「ドン・キ」でーす!
前回のABT来日公演ガラとルグリ・ガラでホールバーグを見て
冷たい美貌なのに熱量のある踊りで
そのアンバランスさが不思議な魅力で
全幕で見てみたいなー、と思っていました。
イーサン降板で、彼の全幕が「ドン・キ」と「ロミジュリ」になり
どうせなら彼のイメージから遠い方の
「ドン・キ」を見ようと思ったわけです。

彼のバジルは、予想以上に
陽気なイケイケ兄ちゃんでした。
けっこう女好き・浮気性。
でもキトリにベタ惚れ、みたいな。
1幕の、3組のワルツでキトリの友人を誘うとき
顎をクイっとして「来いよ」みたいにしてたのが
どえらく格好良かったです。
踊りは端正で美しいです。
脚のラインがとても綺麗です。
溜めもふんだんに取り入れてます。
ちょっとサポートが弱いかな。
片手リフトはやばやば。
あと、ABTのバジルとしては
技術面はやや弱いかも。
3幕のバリエーションも
ちょっとスタミナが切れかけたかも。
最後は持ち直したけど。
それでも、彼のバジルは表情豊かで楽しかったです。

マーフィーは、細いんだけど、
これぞABTのキトリ!ってかんじでした。
キビキビとした動き、安定した軸、
明るい姉御肌なキトリです。
もうちょっと華があると・・・と思うのは気の毒か。
ニーナ比は。
身体能力が高いマーフィーですが、
やり過ぎ感は無く、
どんなにすごい動きをしても
決してスポーツに見えることはなく
芸術に見えるのは、
音楽に綺麗に乗っているからでしょうか。
32回転は、トリプルもありました?どうですか?
扇子パタパタもありました。

二人の踊りの方向性はかなり違うのですが
音の捉え方が似ているようで
決めるところがピシッと決まるのが
見ていて気持ちが良かったです。
いろいろ迷ったけど、この組み合わせを見たのは
私としては大正解かな。

エスパーダのラデツキーは、
カッコつけ具合はとても良いんだけど
ちょっと小さいかなあ。
もうちょい身長があればなあ。
なんとなくキリヤンを思い出す。

メルセデスはあんまり見せ場無く。

キトリの友人が良かった。
特にヒー・セオの踊りは軽やかで柔らかかった。

森の女王はメルセデスと同じでアブレラ。
地味。
キューピッドのボンドは軽快な踊りで良かった。

闘牛士は、踊りが揃わず、覇気に欠けた。
逆にジプシーは大迫力。
上半身の露出が多く、誰得?
ただ、みんな白い肌が目立ったので
ジプシーと言われても???かな。

ガマーシュは、普通にハンサム。
ちょっとした演技・動作で
お笑い系のダメダメ君になっていました。


マッケンジー&ジョーンズ版は書き込みが浅く、
キホーテの存在意義はあまりない。
場面も、なんだか唐突に終わる。
カラオケで歌パートが終わると同時に止めて次に行くような
そんな話の作り方。
え、そこで切り上げて、次に行っちゃう?みたいな。
忙しないけど、アメリカ人はこれくらいのテンポの方が
わかりやすいと思うのかなあ。
「メリー・ウィドウ」とか「海賊」とかも
短めの作品だよね。


なんやかんや書きましたが、
やっぱ、全幕は面白い!
ABTらしいテンポと活気も随所にあり
とても楽しかったです!

しかし、見事なまでに群舞が揃ってなかったなあ。
日本に来てくれる人だけで編成したとかだったら仕方がないけど。
今回「白鳥」を持ってこなかったのは大正解だね。
「ドン・キ」と「ロミジュリ」の群舞は
揃えることよりテンションの高さが優先だもんね。


【主な配役等】
ドン・キホーテ:ヴィクター・クラウチェンカ
サンチョ・パンサ:ジェフリー・ガラディ
キトリ:ジリアン・マーフィー
バジル:デイヴィッド・ホールバーグ
ガマーシュ:アレクサンドル・ハムーディ
ロレンツォ:ロマン・ズービン
メルセデス:ステラ・アブレラ
エスパーダ:サッシャ・ラデツキー
花売り娘:メラニー・ハムリック、ヒー・セオ
ジプシーのカップル:ミスティ・コープランド、アロン・スコット
森の精の女王:ステラ・アブレラ
キューピッド:ジェマ・ボンド


原振付:マリウス・プティパ、アレクサンドル・ゴールスキー
振付改訂:ケヴィン・マッケンジー、スーザン・ジョーンズ
音楽:ルードヴィヒ・ミンクス
編曲:ジャック・エヴァリー
原作:ミゲル・デ・セルバンテス
セット・衣装:サント・ロクァスト
照明:ナターシャ・カッツ
指揮:デイヴィッド・ラマーシュ
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

■2011/07/26(火)「ロミオとジュリエット」アメリカン・バレエ・シアター
ケントのマクミラン版ジュリエットは
マラーホフと踊ったのを見たのですが
そのときはいまいちだったので
今回見ようか迷ったのですが
彼女の全幕を見る機会は限りなく最後かも
と思って行ったのですが、大正解でした!
やったね、私!

ケントのジュリエットはとても瑞々しく、
少女時代は超可愛く、
ティボルトが死んだ後は、大人、でした。
自分の意思で考え決め、自分の足で立ち、進む。
最近のジュリエットは子供から抜け出せない人が多かったのですが
ケントはその過程が実にクリアでした。
情熱的で、短い時間を駆け抜けていく。
スピード感があり、刹那的で、
でもその一瞬は永遠の時間で。
とても素晴らしいジュリエットでした。
私はフェリのジュリエットが大好きなので
マクミラン版を見るとフェリの幻影も見えてしまうのですが
今回、初めて!!フェリの幻影は現れませんでした!!
大感動!!です。
長い手足はすっきり伸び、
リフトされているときも美しかったです。

まー、あれだな。
マラーホフと合わなさすぎたんだな。
当時も思ったけど。
マラーホフがリフトするたび、ドキドキだったもんなあ。

ゴメスのロミオもとても良かったです。
基本、女好きで、ちゃらんぽらんでー。
女性の扱いは慣れているみたいでー。
ロザリンドへの愛はとても情熱的でー。
それが、ジュリエットに対してはマジ顔で。
その差が、いいんです。
どれだけ本気か、とても伝わってきます。
そして、熱い血もたぎっていますので
ティボルトをうっかり刺しちゃったのも自然な流れですね。

二人の演技がとても噛み合って
充実した内容でした。

マキューシオはサルステイン。
細かい踊りがとても的確。
最後までテンションもスタミナも途切れず
お調子者を演じ、踊っていました。
死ぬ場面も冗長にならず
緊張感が保たれました。
ヴェンヴォーリオはシムキンくん。
二人の弟分みたいな。
これぐらいの役の方が似合うね。

パリスのハムーディは
スッキリとしたハンサムさん。

ティボルトはサヴェリエフ。
粗野でちょっぴち鼻つまみ者テイストがあって
でもリーダー格で。
踊りもシャープで良かったです。
ヒゲを生やすか付けてくれれば、なお良かったなー。

以前ティボルトを演じていたバービーは
今回はキャピュレット卿。
ティボルトが死んで驚き悲しむ方に回ったのですね。
感慨深いわー。
相変わらずハンサムです。
妻と父娘役かー。

キャピュレット卿夫人はアブレラ。
今回唯一の残念キャスト。
インパクト皆無。
もっと嘆き悲しんで欲しいなあ。
モブに混じっちゃってる。

コプランドをはじめとする
その他のダンサーも良かったです。
「ドン・キ」より、ずっとずっと
生き生きとした舞台でした。

バルコニーは上手側に設置。
Rに座った私は階段が見えなかったけど
絶対こっちの方が好き!
バルコニー下の空間にロミオがいるのが好きなの。
ロイヤルは真ん中に持って来ちゃったので
ロミオの居場所が無くてテンション下がったっけなー。


【主な配役等】
ロミオ:マルセロ・ゴメス
ジュリエット:ジュリー・ケント
マキューシオ(ロミオの友人):クレイグ・サルステイン
ティボルト(キャピュレット卿夫人の甥):ゲンナディ・サヴェリエフ
ヴェンヴォーリオ(ロミオの友人):ダニール・シムキン
パリス(ジュリエットの婚約者):アレクサンドル・ハムーディ
キャピュレット卿夫人:ステラ・アブレラ
キャピュレット卿:ヴィクター・バービー
ヴェローナの大公:クリントン・ラケット
ロザライン:ルシアナ・パリス
ジュリエットの乳母:スーザン・ジョーンズ
ローレンス神父:クリントン・ラケット
モンタギュー卿夫人:サラ・スミス
モンタギュー卿:ロマン・ズービン
3人の娼婦:
 ミスティ・コプランド、シモーン・メスマー、クリスティー・ブーン
ロザラインの友人:カレン・アップホフ
ジュリエットの友人:
 ジェマ・ボンド、カロリーヌ・デュープロー、レナータ・パヴァム、
 クリスティーンシェフチェンコ、ジェニファー・ウェイレン、
 キャサリン・ウィリアムズ
マンドリンの踊り:
 クレイグ・サルステイン、グラント・デロング、ケネス・イースター、
 ブレイン・ホーヴェン、アロン・スコット、アイザック・スタッパス

振付 : ケネス・マクミラン
音楽 : セルゲイ・プロコフィエフ
原作 : ウィリアム・シェイクスピア
台本 : セルゲイ・プロコフィエフ/セルゲイ・ラドロフ
装置・衣裳 : ニコラス・ジョージアディス
照明 : トマス・スケルトン
指揮 : オームズビー・ウイルキンズ
管弦楽 : 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

■2011/08/17(水)「ジゼル」ヴィシニョーワ&チュージン/東京バレエ団
ニコラ・ガラの代替公演です。
まずは、ヴィシニョーワ&チュージン、
そしてオブジャニコフさん。
来てくれてありがとう、そしてありがとう! \(宣)/

ヴィシは、1幕は予想に反して生臭くない。
大人になって落ち着いたから?
マラーホフが相手じゃないから?
儚い、ってことはさすがにないんですが
可憐でした。
しっとりとした穏やかな雰囲気。
なのに、時々、死の影が彼女を覆うのがわかる。
こんなに可愛いのに
破滅が常にそばにいる、そんなかんじ。
恋も、血が滾るような情熱ではない。
自身も、この恋がハッピーエンドではない、
というのが、なんとなくわかっている。
けど、流れに流されている、そんなかんじ。
狂乱も派手ではなく、
体が弱い、が、素直に受け入れることができる。

が。

2幕はやっぱりヴィシだった。
1幕より生臭い。
精霊になって、自分の欲に忠実になっちゃったんだろうか。
チュージンが細い人なので
なんだか、妖怪が生気を擦っているようにも見えちゃうよ。
それでこそ、ヴィシだな、うん。
そこがいいんだよ。
踊りは完璧。
どこをとっても素晴らしい。

チュージンは写真の通り金髪の王子様。
顔、小さーーーーーーーい!
恋に浮かれる情熱的なあほぼん系で
身分違いの恋に悩むことなど全くなし。
だって好きなんだもーん!
それなのに、1幕ラストの悲劇が納得できるのは
彼が非常にノーブルで、
どんなにあほぼんであろうと、
完璧に貴族だからなんだ。
笑顔は可愛らしいのに、
ヒラリオンと対決するときは
完全に身分が上なのがわかる、凄すぎる威厳。
これが自然に滲み出るから、
あきらかな身分違いが説明無しに納得できるんだな。
(そういう意味では、ヴィシは、以前と違って
 貴族の娘テイストは薄まった)

2幕はとても後悔。
そして、1幕よりも、
ジゼルと向き合って
深いところで心を交わしているようにも見える。
最後は、百合の花を片手に一輪手に持ち
もう片方の手でマントを持ち、
墓を背に歩き出す。
舞台中央で止まり、花をやや高く掲げる。
それは、彼は死ぬのではなく、
かといってジゼルとの愛は幻ではなく、
確かな現実として存在していた。
ジゼルとの愛を糧にし、
彼女に守ってもらった命を大切に生きていこう。
それがジゼルの願いであると、
そう思って未来に歩みだすように見えました。
そういうアルブレヒトもありだよね。

踊りは、ラインは美しい。
パ・ド・ドゥの後のジャンプは
えーと、なんて名称だっけか、
縦ジャンプの方ね。
そつのない踊りだと思うけど
目を見張るほど素晴らしい、というわけではない。
(マラーホフ比になっちゃうからね、どうしても)
でも、なんとういうのか。
ロシアバレエは層が厚いんだなあ、と実感する。
最近代打でよく来てくれたマシュー君も良かったんだけど
やっぱりモスクワのダンサーは格が違う。
ヴィシとのパートナーシップは、もうちょいかな。
踊りの質や方向は合っていると思うんだ。
頑張れ!
1幕の衣装は黄色と黄土色の中間というのか
光っていないゴールド系というのか。
上も下もそんな色合い。
2幕はオーソドックスに、上は黒系、下は紫タイツ。

木村さんのヒラリオンは、
清々しいほどウザかった。
以前は純朴・純愛系だったのに
最近は粗野なストーカー系にシフトしている気がするが
それも好きだ!
狂乱の場面で、すごく責任を感じて、っていうか
俺があんなことを言わなければー、とか
ジゼルに右手を差し伸べ駆けて
いや、俺にそんな資格はないー、と
左手で右手首を押さえるとかー、
(逆だっけ?右手を差し伸べかけて左手で押さえる?)
悶々と悩む姿が痛々しい。
ウィリ達にもいいように踊らされていました。
あと何回、木村さんのヒラリオンが見られるのだろうか。
一回一回を大切に見ないと。
公式ブログの写真の通り
髪の毛はだいぶすっきりカット。
後ろの襟足だけは長め。

吉岡さんのバチルドは美しい。
年齢を感じさせない人だなあ。
後藤さんもかなり髪が短くなっていたように思います。

弾くんのウィルフリードは出過ぎることはなく
とてもいいかんじ。
アルブレヒトの兄貴分的な面もありつつ
アルブレヒトが本気を出すと身分の違いがくっきり。

ユイットは、宮本くんの踊りがキレキレ!
すごくシャープで良かった。
松下くんの動きは流麗。
梅澤くんは若々しくて爽やか。
女性陣は、踊りとかいう以前にー。
もっと踊らせて上げて!!
そろそろ「若い」時期が過ぎつつあるよ。
若いうちにもっとチャンスを!
って気持ちの方が先に来た。

田中さんのミルタは、ほどほどに恐い。
もっとやっちゃってもいい気もする。
西村さんのドゥ・ウィリがとても良かった!
日によって、あるいは役によって
印象がかなり変わる人なんだけど(私にとってはね)
今日のドゥ・ウィリはとても美しくて切なくて
見ていて涙が出てきた。

2幕の群舞は迫力がありました。

カーテンコールで渡された薔薇の花束の色。
ヴィシは深紅
チュージンはピンク
オブジャニコフさんは黄色。
チュージンのピンクはどうかと思うけど
あとの二人には似合わないから仕方がないね。


主な配役
ジゼル:ディアナ・ヴィシニョーワ
アルブレヒト:セミョーン・チュージン
ヒラリオン:木村和夫

バチルド姫:吉岡美佳
公爵:後藤晴雄
ウィルフリード:柄本弾
ジゼルの母:橘静子
ペザントの踊り(パ・ド・ユイット):
 高村順子(緑)-梅澤紘貴(橙)、乾友子(黄)-長瀬直義(緑)
 佐伯知香(桃)-松下裕次(緑)、吉川留衣(橙)-宮本祐宜(橙)

ジゼルの友人(パ・ド・シス):
 西村真由美、高木綾、奈良春夏、
 矢島まい、渡辺理恵、川島麻実子

ミルタ:田中結子
ドゥ・ウィリ:西村真由美、吉川留衣


指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

■2011/10/22(土)「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011「HOPE JAPAN TOUR」Aプロ」
【第1部】
「白の組曲」
シエスト:乾友子、高木綾、渡辺理恵
テーム・ヴァリエ(パ・ド・トロワ):
 田中結子、木村和夫、後藤晴雄
セレナード:西村真由美
プレスト(パ・ド・サンク):
 佐伯知香、松下裕次、氷室友、長瀬直義、宮本祐宜
シガレット:吉岡美佳
マズルカ:木村和夫
アダージュ(パ・ド・ドゥ):上野水香、柄本弾
フルート:小出領子
東京バレエ団


白くて綺麗だけど、
パリ・オペ組が入った時の記憶があると
ちょっと華やかさに欠けるかなあ。
乾さん、西村さん、佐伯さんの印象が強い。
水香ちゃんと弾くんは合うと思う。

木村さんと後藤さんは、
あんまり白が合わないかなあ・・・


「マノン」より第一幕(寝室)のパ・ド・ドゥ
シルヴィ・ギエム、マッシモ・ムッル


正直、こんなもんだよね、って気持ち。
すごく感動することもないけど
特に失望もない。
ギエムは高級娼婦ってかんじはないし、
ムッルは地味。スタイルは良いけど。


「スプリング・アンド・フォール」よりパ・ド・ドゥ
吉岡美佳、高岸直樹

吉岡さんが少女のように可憐だった。
二人ともキリアンの動きが綺麗に身体に入っている。
清々しさを堪能しつつ、
長谷川さんの退団を惜しむ。
木村さんとのペアが良かったんだよなあ・・・


【第2部】
「田園の出来事」
ナターリヤ:シルヴィ・ギエム
ベリヤエフ(家庭教師):マッシモ・ムッル
ラキティン:後藤晴雄
ヴェラ(養女):小出領子
コーリア(息子): 松下裕次
イスライエフ:アンソニー・ダウエル
カーチャ(メイド):奈良春夏
マトヴェイ(従僕):永田雄大


ギエムはマノンよりこっちの方が断然合う。
よろめきの人妻ナターリヤ。
艶やかで貞淑で惑う。
アシュトンの脚捌きは明確でありつつ
情感もあった。

ムッルのベリヤエフに、
もうちょっと色が有ればなあ。
かなり昔に見たアダム・クーパーが
頭の中に甦って来ちゃったよ。
あれくらい、一家に吹き込んだ突風の方がいいんじゃないかい。
私の好みと違うだけなんだろうけど。

小出さんは、さすがに厳しい年齢になったかなあ。
可愛いけどさ!
松下くん、いいよ!
奈良さんも良かったよ!
そして、後藤さん!!
胡散臭いヒゲがいいんだよ!
ラキティンは「ナターリヤの崇拝者」らしいけど
崇拝しつつ、下心もアリアリだね。
でも、そうだよ、こんな美女に対してなんだから!
ものすごく納得の役作り。
同類だからこそ家庭教師の気持ちを見抜くのだな。

ダウエル様は、さすがの気品でした。

ピアニストは豪快に間違えていました。


指揮: アレクサンダー・イングラム
ピアノ: ケイト・シップウェイ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

■2011/10/26(水)「BOYZ BALLET FANTASY」」
 舞台は、少し張り詰めた雰囲気のバレエの稽古場から始まる。そこへダンサーたちが集まりレッスンが始まる。レッスン後、バレエの練習に行き詰まり、1人稽古場に残ったアダム(中河内雅貴)のもとに天使(宮下龍之介)の声が響き、天空の女神ミューズ(右の愛/桐生園加、左の夢/舞城のどか)があらわれる。その後、様々なダンスが集まったパーティーの場面などが繰り広げられる予定だ。
(朝日新聞 あらすじ より)


バレエの稽古場。
バーレッスンの後、
夢の中に入っていくダンサー。

という筋自体は、
グルジア・バレエ団の「白鳥の湖」(ファジェーチェフ版)も同じだけど
まあ、内容はまったく・・・
(ファジェーチェフ版は、
 コールドが予算的に揃えられない苦肉の策だしね)

「様々なダンスの場面」のメリハリはなく
なんとなく場面が流れていく。
いろんなジャンルのダンサーがいるのなら
もっとはっきり場面を区切れば見やすかったかも。
タップの場面、ヒップホップの場面、ジャズの場面、などなどに。
そうではないので、漫然と
「バレエっぽい動き」が続くだけ。
細かいストーリーはいらないかもしれないけれど
2幕分を連ねる「筋」はもっと強く欲しいね。

この作品の目的が良くわからない。
イケメンにダンスを踊らせるのが主体なのかな。
(たぶんそうなんだろうなあ)
バレエ、が主体ではないよね。
バレエ公演を見慣れていると
踊りがすべて中途半端。
「白鳥」の「スペインの踊り」なんか
とてもとても簡略化されている。
もっと違う振付にすれば感想も違うんだろうけど
「バレエっぽい」だけに、
劣化しているとしか思えない。
特に、私の頭の中には
木村&後藤とか
A.マラーホフ&リャブコフとか
N.クリギン&オマールとかが
刻み込まれているんで
どうしても比較しちゃうんだよねー。


逆に、バレエ音楽で
タップやヒップホップを踊るのは面白かった。
あまり見ない分野なので素直に楽しめた。
どちらのダンサーも踊りにキレがあった。


ギエム姐さんが「ボレロ」をひっさげて
全国巡業をしようってときに
「ボレロ」をどうにかしようとするなんて、
チャレンジャーだな。
男性による「白鳥の湖」はAMPを見てるし
(トロカデロも見てるし)
「瀕死の白鳥」もコルプやマラーホフで見てるし。
いまさら、な踊りが多かったなあ。
出演者のファンなら、もっと違った見方ができるのかな?
彼らの個性がいまいち私には伝わらないので
「本格的なバレエかどうかなんて関係ない!」
ってテンションまで行けないんだよね。


若い子達は、踊れなくはない。
技術はある。と思う。
けど、やっぱり本職じゃないから。
軸のブレや身体に無理な力が入ったところが目立つんで
あくまでも「バレエっぽい踊り」になっちゃう。
足が上がる、回れる、と
バレエで飯を食うは全く違う。
その点、西島さんは段違いだった。
存在感も、空間の使い方も。
回る、だけじゃなくて、
回ることによってなにを表すのか。
若い子達にはそれは無かった。
そもそも演出や振付にそういう思想は無さそうだけど。
それにしても、(バレエという面での)プロと、
そうじゃない人の差が明らかだった。

西島さんがボイトレして芝居の稽古をしたら
ミュージカルの舞台でも・・・と友に言ったら
「いや、彼の歌は・・・」と言われちゃった。
シモーヌや加藤さんや松島さんは例外なの?
演技力はあると思うんだよなー。
以前見たフランツともジルとも全く違う雰囲気だし。
台詞が入ったらどうかはわからないけどさ。


園加ちゃんも、段違いで華やかだった。
ヅカでは小柄な方かと思っていたけど
肩幅もあり大柄だった。
いまどきの若い男の子は華奢だしね。
「ボレロ」の時のソフト帽付きは良かったけど
途中の女性役はあんまり合わなかった。
もうちょっと衣装の工夫が有れば違うのかなあ。

みほちゃんは踊れる方だけど、
もう「先生」の踊りだな。
最前線の踊りじゃなくて。


歌の彼も謎だったなあ。
園加ちゃんがメインボーカルになるより良いけど。
いろんな「大人の事情」があるんだろうなあ。


まあ、なんだ。
サイトーくん
ごめん

昨日はひどいこと書いて、ごめん。
「他者に提供する作品」を作るのって
とても大変で難しいことなんだね。
ヅカって、なんのかんの言っても
一定以上のレベルはあるんだなあ。
児玉っちは除くけど。


週末のハルサイで口直しだわ。

■2011/10/30(日)「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011「HOPE JAPAN TOUR」Bプロ
「春の祭典」
振付:モーリス・ベジャール、音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
生贄:長瀬直義
2人のリーダー: 柄本弾、森川茉央
2人の若い男:氷室友、小笠原亮
生贄:吉岡美佳
4人の若い娘:高村順子、西村真由美、佐伯知香、吉川留衣


生命力に欠ける男の生贄と
生命力がありすぎる女の生贄の対比は良いが、
本能の根源的な部分でのガチンコさが足りない。
生=性にはなっていない。
ただの踊りで、衝動までは到達していない。

長瀬くんは、みそっかす風味。
吉岡さんは、他の女性が揺らめく中、不動。
だから両者の輪からはみ出るんだね。

弾くんがエネルギッシュ。
二階堂さんのスタイルが良い。


「リアレイ」
振付:ウィリアム・フォーサイス、音楽:デヴィッド・モロー
シルヴィ・ギエム、マッシモ・ムッル


「イン・ザ・ミドル・ サムファット・エレヴェイテッド」を
ポアント無しに焼き直した感じ。
新鮮味は無い。
振付家の発想力もダンサーの体力と同じように下降するのか?
晩年も新しい作品を作り続けたベジャールが偉大すぎるのか。
ギエムの動きが、ひたすら美しい。
ムッルもAプロより断然良い。
動きも存在感も。
単純に二人で「イン・ザ・ミドル・・・」でもいいんだけど。
無理か。


「パーフェクト・コンセプション」
振付:イリ・キリアン
音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ、ジョン・ケージ、レスリー・スタック
田中結子、川島麻実子、松下裕次、宮本祐宜


相変わらずわからないけど、
やっぱり最後まで見入っちゃう。
不思議な作品。
みんな初役だと思うけど
動きはスムーズだった。
初演より激しさがある?
田中さんが少年みたいに凛々しい。


「アジュー」(Bye)
振付:マッツ・エック
音楽:ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第32番Op.111 第2楽章
シルヴィ・ギエム


別れを告げる勇気と
そこから一歩踏み出す強さ。
ギエムの祈りが濃縮されていた。
ありがとう、姐さん!

舞台中央の映像と
ギエム本人が入れ替わったりが面白かった。
面白いけど、「奇」ではなく自然だった。

■2011/11/06(日)「パゴダの王子」新国立劇場バレエ
日本をイメージさせる宮廷。
姫の婿選びに4人の王が
貢ぎ物を携えやって来る。

北の王の風体はコサックで
貢ぎ物は金(の掘削権?)。
(4階席からだと金色の掘削機に見えました)
東の王の風体は清時代の中国。
弁髪に竜の刺青、貢ぎ物は阿片。
西の王の風体はヤンキーで
貢ぎ物は銃(ライフル)。
南の王の風体は、白黒のボディペインティングに
肩に羽飾り。貢ぎ物は象牙。

*この瞬間に「エゲレス人の発想、いいのか?」と思う。

皇帝は衰え、実質的な権力は皇后が握っている。
王達も、姫に求婚しながらも
皇后への配慮を第一とする。

そんな王達に嫌気が差した姫は
そのあとに現れた5人目の客、
見た目はおどろおどろしいサラマンダーの手を取り
宮廷の外へ行く。

なんやかんやでー。
サラマンダーは、実は姫の兄で
世継ぎの王子でした。
皇后は後妻で、兄妹からすると継母。
王子が邪魔になった皇后は
彼をサラマンダーに変え、
周囲には死んだと偽っていたのでした。

姫が去った宮廷では
皇后様が4人の王を相手に酒池肉林。
そこへ帰ってきた兄妹が皇后を負かし
宮廷から去らせます。
それがきっかけなのか、皇帝も気力を取り戻します。
4人の王達が立ち向かってきますが
皇帝一家は戦いに勝利するのでした。


ってかんじ???


キモノ・バレエはビミョー。
「外国人が思うニッポン」ってかんじ。
それを日本の新国立劇場で制作って、いいのかしら。
二幕ではチュチュの群舞から始まり
ちょっとホッとしたら
タツノオトシゴと魚と蛸が現れ、う~ん・・・・・。
ビントレーに動物って、
サイトーにウサギみたいなもんなの?

話を動かすことが主体なので
踊りがいまいち印象に残りにくいかなあ。
小野さんは可憐だし、
福岡さんは爽やかにくるくる回っていたし、
湯川さんはキビキビな動きなのに色っぽかったし
堀さんのよろよろ爺とシャキッと皇帝の演じわけは
良かったんだけどね。

グラン・パ・ド・ドゥを兄妹設定で踊るのは
なんだなあ…と思ったら
2人で力を合わせて戦う場面もあり、まあ納得。
しかし4人の王vs日本ってどうなの?
いかにも日本な皇帝一家が
ロシア、アメリカ、中国、アフリカと戦い、
勝利し、敗者を踏みつける。
なんかをこじらせたいのか、ビントレー。
ABCD包囲網にするには、
どこをチェンジすればいいんだろう、
なんてことを考える。
最後はそれなりに華やかだったけどね。

なんだか、英国人が「見下してもよいと思う国・人」が
垣間見えたような気がした。
最終的にはその気持ちが一番強く残った。


ボヤルチコフの「竹取物語」の方が
デキは良いんじゃない?


【主な配役】
さくら姫:小野絢子 
王 子:福岡雄大 
女王エピーヌ:湯川麻美子 
皇 帝:堀 登
北の王:八幡顕光
東の王:古川和則
西の王:M. トレウバエフ 
南の王:菅野英男


初めてホワイエのケーキを食べたよ!

気が付くと「プチシューの山」しか残ってないんだよね。
これで500円なら、
ファミまで105円のシュークリームの方がお徳なんだけど
そこは、まあ、気分で。

■2011/11/18(金)「エオンナガタ」シルヴィ・ギエム 他
予想どおり、微妙。
ダンス公演ではないのは確か。
むしろ芝居。
それ自体は想定の範囲なんだけど。

一本の芝居では無く、
短い文章が、朗読あるいは歌われ、
その場面が踊りと芝居の間のパフォーマンスで
表され、それを繋いでいく形式なのですが、
なんでその部分を膨らます?と思うこと多数。
私ならその文章でも、
こっちこそがキモだと思うんだけど
実際に舞台で展開されるのは別な部分、
ってところがあり、
なんだかモヤモヤが続きました。
たぶん、私と作家さんの感性が合わないんだな。

デオンという人の数奇な人生の
ほんの一部の表面をなぞっているだけなような気がする。
かなりの終盤を除いて、深みはない。
男性が女装、という、それだけでも
西欧では充分数奇なんだろうから
それ以上、語る必要もないのかなあ。
(神が作った性を逆転させる、ってだけで
 キリスト教圏では衝撃的なことだろうから)

ただ、その数奇な物語に対して、
表現方法が斬新というわけでもない。
照明はとても良かったけど、
芝居でもミュージカルでもダンスでもなく、
「『これで』表現」の、
なんというのか、必然性?みたいなものが
見えにくいというか。
せっかくのネタなのに、
これしか表現できないのかい?
というのが正直な感想。

ギエムの存在感と声と歌には、
金を払う価値はある。
しかしギエム以外が演じるとしたら
私は行かないな。
だからといって「ギエムにしかできない役」でもない。
彼女の軍服が凛々しいとか、男装の麗人みたい
ってあおりもあるけど、
私から見れば、むしろいつもより優雅な感じ。

そうだね、
私はもっと、
女性でもあり男性でもある人の物語か、
女性でも男性でも英国人でもフランス人でもなく
どこにも属せない人の物語を
見たかったんだと思う。
でも、そのどちらでもなかった。
まあ、フランス映画を思えば
流れるままをそのまま見せるだけ、
も、当然なんだけど。


敢えて言ってしまうけど、、、
ベジャールの「シシィ」の方が
深く濃く哲学的で
表現方法も優れており
ダンス作品として単独でも素晴らしく、
ギエムだからこその作品でもあった。
(しかもそんなに長い時間でもないけど
 ちゃんと伝わった)

まあ、こういう作品の感想は、
観る側のテンション・体調で
かなり左右されるから。
ものすごく良かった!という人も
たくさんいると思います。
ただ私は、会員券で良かったな、と。


「女形」は必要だったのかな。
そこがいまいちわからんかった。
「女形」って職種みたいなもんで
日常生活も女装して
過ごしているわけじゃないんだけどなあ。
西欧圏ではなにかしらのスイッチになるのかしら。


【出演者・スタッフ】
<出演>
シルヴィ・ギエム
ロベール・ルパ-ジュ
ラッセル・マリファント

<スタッフ>
照明デザイン:マイケル・ハルズ
衣装デザイン:アレキサンダー・マックイーン
サウンド・デザイン:ジャン=セバスティアン・コテ

■2011/12/17(土)「ザ・カブキ」東京バレエ団
日本公演では最後の高岸由良之助。
渾身の踊りでした。
明確な意思と、激しさ。
討ち入り後は、まさに
「思い残すことはござらん」かな。
清々しささえ感じた。
まだまだ身体は動きそうだし、
なによりもあの「熱」は貴重だけど
踊れるうちに封印するのもありだよね。

水香ちゃんの顔世御前は、
かなり女王キャラが強いかな。
美人なので師直が目を付けるのは納得だけど
もうちょっと「未亡人の情念」みたいな雰囲気があればな。
私の好みとしてだけど。
踊りは綺麗だったよ。
ベジャールの言語がかなり身体に入っている。

木村さんの師直はエロ代官。違うか。
ねちっこく顔世御前に言い寄ってました。
視線が彼女の身体を這ってましたよ!

長瀬くん、弾くんは、
踊りとしては綺麗だけど
もうちょい重心を低くしても良いと思う。
「型」までいってない気がする。
軽やかすぎるんだよね。
長瀬くんの演技は良い。
純粋な若者らしい真っ直ぐな怒り。

竜太くんの判内は、さすが!の一言。
松下くんの定九郎は
ピシッ!と各所が決まっていた。
宮本くんの所作も綺麗だった。


冒頭のテレビは液晶になり
映像がとてもクリア。
スカイツリーがだんだん出来上がっていく映像もあった。
男性群舞の衣装はマイナーチェンジらしいけど、
メインは変わらずスカーフ柄orタケノコ族。
仕方がないかあ。 


「ガイジンの解釈」であろうと、
討ち入りの場面は理屈なく燃える。
あの場面をあそこまで盛り上げる。
ベジャールはやっぱり偉大だ!


実は四十七士に師直たちも
混じってるんだよねー。
仮面を付けた塩冶判官は後藤くん?


◆主な配役◆
大星由良之助:高岸直樹
直義:柄本弾
塩冶判官:長瀬直義
顔世御前:上野水香
力弥:井上良太
高師直:木村和夫
判内:高橋竜太
勘平:宮本祐宜
おかる:小出領子
現代の勘平:梅澤紘貴
現代のおかる:高村順子
石堂:谷口真幸
薬師寺:安田峻介
定九郎:松下裕次
遊女:吉川留衣
与市兵衛:永田雄大
おかや:田中結子
お才:西村真由美
ヴァリエーション1:松下裕次
ヴァリエーション2:宮本祐宜

■2011年総括
「ドン・キホーテ」テリョーシキナ&ルジマトフ/レニングラード国立バレエ(1日目)
「ドン・キホーテ」テリョーシキナ&ルジマトフ/レニングラード国立バレエ(2日目)
「白鳥の湖」シェスタコワ&プハチョフ/レニングラード国立バレエ
「シンデレラ」セミオノワ&カニスキン/ベルリン国立バレエ団
「白鳥の湖」シェスタコワ&ルジマトフ/レニングラード国立バレエ@兵庫
「マラーホフ・ガラ」ベルリン国立バレエ団
「『チャイコフスキー』~生と死のミステリー」ベルリン国立バレエ団
「ダンス・イン・ザ・ミラー」「ボレロ」/東京バレエ団
「バレエ ピーターラビットと仲間たち/真夏の夜の夢」K-バレエ・カンパニー
「ラ・バヤデール」上野&ゴールディング/東京バレエ団
「ラ・バヤデール」小出&ゼレンスキー/東京バレエ団
「眠れる森の美女」ロホ&マッケイ/英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
「ダフニスとクロエ」「真夏の夜の夢」/英国バーミング・ロイヤル・バレエ団
「白鳥の湖」上野水香&ゴールディング/東京バレエ団
「白鳥の湖」小出領子&後藤晴雄/東京バレエ団
「白鳥の湖」高木綾&田中結子&木村和夫/東京バレエ団
「バレエの神髄 2011」
<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ
<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Bプロ
「ドン・キホーテ」マーフィー&ホールバーグ/アメリカン・バレエ・シアター
「ロミオとジュリエット」ケント&ゴメス/アメリカン・バレエ・シアター
「ジゼル」ヴィシニョーワ&チュージン/東京バレエ団
シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011「HOPE JAPAN TOUR」Aプロ
「BOYZ BALLET FANTASY」
シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011「HOPE JAPAN TOUR」Bプロ
「パゴダの王子」新国立劇場バレエ
「エオンナガタ」シルヴィ・ギエム
「ザ・カブキ」東京バレエ団

計28本。
うち東バ8本、マールイ4本。
今年は少なめかな。
原発事故で来日公演のキャンセルが多かったです。
その穴を埋めてくれた、マシュー・ゴールディングに大感謝を!
ゼレンスキーの全幕をもういちど見られるとは思わなかった。ありがたや。

木村さんの王子も貴重。

一番感動したのは、ケント&ゴメスの「ロミジュリ」かなあ。
マールイの「白鳥」は安定感があって大好きなんだけど、
来年以降もそれが続くかとても心配。

ギエム公演のフォーサイス作品が私には焼き直しにしか感じられなくて、
それを思うと、晩年も新しい作品を生み続けたベジャールの偉大さをだったんだな、と実感。
エイフマン作品はわかりやすくて、好きだわ。