劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」
■2005/11/05(土)
 古き良き時代のアメリカン・ミュージカル。ご都合主義と言われても、力業のハッピー・エンドは楽しいなあ。曲はジャズ系、踊りはタップ系。どこをとっても「ご機嫌!」な話です。

 銀行家の息子ボビーはダンス(ショー作り)に夢中。劇場のダンサー達ともお友達なのさ!息子の将来を憂えた母は、ネバダ州のデッドロックの劇場の差し押さえのため、ボビーを現地に向かわせる。劇場主の娘・ポリーに一目惚れしたボビーだが、来た理由が理由だけに、ポリーに「敵」だと思われ口も聞いて貰えなくなる。そこで一計!NYの劇場支配人ザングラーに化け、友人の踊り子達を呼び寄せ、劇場でショーを上演することを思いつく。ショーが成功すれば劇場も差し押さえから逃れられる。彼のアイディアは成功するのか?そして恋の行方は・・・。

 とにかく楽しい。歌いまくり。踊りまくり。退屈しない。けど、気楽には見られない。見ている方も体力を使うわ〜(笑)。本日は上手寄りだけど8列目だったので、皆様の足先までじっくり見ました。よく動くわ〜。1幕後半のシチュー鍋の蓋?を使った辺りの踊りが一番好き。

 加藤敬二さんは、イイね〜。適度にオジサンなビジュアルがいいのよ。一見地味に見えるけど、でも、華やか。主役キャラ。その複雑性(笑)が好き好きさ。踊りにキレがある。どんなステップも指の先まで神経が行き届いているんだけど、すごく自然な動き。演技もね〜。もう、ベタベタベタベタベタベタベタなギャグも、すんごくハマっている。鏡の動きとか。どこから見ても「ボビー」でした。
 ポリーの樋口麻美さん。イカすぜ!グーーーで男を殴るところがカッコイイ。惚れるぜ!泣きたいのを「大丈夫」って言って堪える痩せ我慢がたまらなくカワイイのよ。でも、間違えるか〜〜、と思う。。。いや、思っちゃイケナイわ。歌も聴かせてくれます。
 テスは元・未宙星沙、現・有永美奈子さん。大きい役を貰っているのね。最初はカクカクした台詞回しにすごく違和感を感じたのですが、話が進むうちに気にならなくなりました。美人で見栄えがします。ザングラーへの恋心もバッチリでした。 パッツィーの池末さんはポヤポヤっぷりが実にキュート。アイリーンの森さんは大迫力。なぜアイリーンがランクとくっつくかって?それはお約束なの。決まっていることなのよ!その他のアンサンブルも大活躍。どこを取ってもレベルが高く、見応えがありました。これと「李香蘭」が同じ価格ってのは納得いかない・・・、と思ったけど、「じゃじーーー」と「エリザベート」も同じ値段だから仕方がないね。東京公演も行くぞーーー。