帝国劇場「ダンス・オブ・ヴァンパイア」
■2006/08/06(日)
 シリアスかと思ったら、コメディだった。タイトルの通り、踊りまくる。ただし、アンサンブルが。ハッキリした筋立てがある芝居というよりは、ショーに近いのかもな。山口さんは、「歌う男S」で、出ずっぱりでもないし、踊るわけでもない。時々現れて、ソロを朗々と歌って消える。

 「薔薇の封印」のおふざけぶりに腹が立ったんだけど、こういう吸血鬼像があるのなら、小池先生の造形もあながち間違いじゃないんだな、と思ったり。あれの4場の「Blood」の
 ♪ 欲しいのか 永久の命
   欲しいのなら血をよこせ
   ギブミー ユアブラッドーーー
を思い出した。曲も、彼らのビジュアルも、この「DOV」に近いかも。

 オチは、新井素子の「週に一度の朝食を」なのかな?


市村さんはうまい。全てがうまい。
芝居の間も歌も、すべて。
そして、違和感なく「じじぃ」だった。
吉野さんの、黒レースのTバックの「カモーーン 」は
夢に出てきそうだ。
ノリノリだった。
太股のタトゥーにもクラクラ。
そんちゃんは歌要員の方。
城の中の上手側の赤いドレスなど。
吸血鬼の時は、白の爆発頭だと思う。
カーテンコールもその姿で笑顔。
怖くて可愛い。
大塚さんも可愛い。
風呂場面はどうなっているんだ、と、注視。
どこまでが布で覆われているんだろう。
歌声は、いいね。
赤いドレスの時は華やかなんだけど、
もう少し彼女の体型をカバーするようなデザインにできなかったのかなあ。
泉見さんのトボけっぷりは、役にとっても合っていた。
駒田さん、ナイス。台詞無しでもキャラがわかる。

話はわかりづらいなあ。
親に大事に育てられたサラにとって
伯爵=自由な外の世界なんだろうけど。
吸血鬼になる=自己の解放、なのか?


クロロック伯爵:山口祐一郎
アブロンシウス教授:市村正親
サラ:大塚ちひろ
アルフレート:泉見洋平
シャガール:佐藤正宏
レベッカ:阿知波悟美
マグダ:宮本裕子
ヘルベルト:吉野圭吾
クコール:駒田一
ヴァンパイアダンサー:新上裕也、加賀谷香