星組(東京宝塚劇場)「エル・アルコン−鷹−/レビュー・オルキス」
■2008/01/03 (木)
今年の観劇初めは星組公演。
まずは、とうこちゃんの悪役から・・・
の、前に。
ケロ!
阪急交通社貸切公演で、司会はケロでした。
髪は長くなったけど、ケロはケロ。
開幕前から興奮しちゃったよ!

芝居は青池先生原作の漫画を宝塚化。
大劇場評では「原作の改変はムムッ!だけど齋藤君的にはGJ!」
ってのがあって。
まさにその通りでした。
ギルダはそーゆー女じゃないだろう!とか
言いたいことはたくさんある。
でも、それを差し引いても、面白い部分がある。
なにより、とうこちゃんの悪役なのだ。
しかも、女をとっかえひっかえなのだ!
これが楽しくなくてどうするのだ。
あすかちゃんのギルダもカッコイイのだ!
「お前を海にたたき落とす」がステキなのだ!
長編2本(正確には3篇?)を1時間40分にまとめたので
登場人物が多いわ、場面転換が早すぎるわで
忙しないところもたくさんあるけれど、
齋藤君の愛は伝わってきた。
とうこちゃんへの愛と、作品への愛が。
もう、それだけでOKかなあ。
海戦も「大海賊」よりはわかりやすいし、
主題歌も耳に残るし。

ショーは、どこをとってもタンゴで
草野先生にしては単調だったかも。
難しい振りがたくさんなわりには
映えないっていうか。
もうちょっとメリハリがあると楽しいんだけどなあ。


■2008/01/14 (月・祝)
これぞオギー!を見た翌日は、
これぞ齋藤君!な作品を見る。
濃い日々です。

オープニングは燃えるねえ。
入れ替わり立ち替わり人が出てきて
吠えまくる!みたいな。
2回とも2階席で、映像が殆ど切れてしまうのが残念。
次回は友人が譲ってくれた1階席。
見えなかったところを見るぞ!

前回に比べると、海戦がわかりやすいと思う。
ただ、登場人物が多すぎるよね。
トップ、娘1、2番手を当て嵌めれば、
今回のキャストのするしかないんだろうけど、
作品的には長編の中のどれか1つに絞って
じっくり描いた方が良かったかもね。
私は原作を読んでいるからわかるけど
読んでいないと、なにがなんだか
誰が誰なんだか、さっぱりわからないかも。
でも、齋藤君的には削れなかったんだろうなあ。
たとえ数秒でも、出オチに近くても、
彼を、彼女を、舞台に出したかったんだろうなあ、って
愛だけは
伝わってくるんだな

それこそが、ザ・齋藤!なんだよね。
「♪乙女心がピンクに染まる」より、
「私の心に舞い降りた鷹」の方が笑えるなんて
私もすっかり齋藤君に感化されているなあ。

とうこちゃんの色悪はいいよねえ。
これ、本来なら2番手の役どころだよね。
それをトップに当てたのがエラい!
もうあまり見られなくなるタイプの役なので
とっても嬉しいよ。
いんやー、エロくていいよね。
あ、エロくてネッチリしているとうこちゃんも好きなんだけど、
どこか突き放したような、投げやり口調の開演アナウンスも大好き

ギルダのあすかちゃんもひたすらカッコイイ!素敵ステキ!
爵位を持った女海賊。
島の領主としての誇り、海に対する思いなども
しっかり伝わってきます。

レオン君は、ビジュアルはいんだけどね。
もうちょっと声を男らしく作って欲しいな。
トップも間近だから、もうちょっと芝居に深みが出ればいいな、と思うけど、
それはあくまでも私の好みだね。
ブラックのしみこちゃんも、ビジュアルはステキなんだけど
声はまだまだだな。

芝居がずーーーーーっと山場なので
ショーが始まるまでに疲れ切っちゃいます。
ショーはお洒落なところもあるんだけど
芝居に対しては平坦な構成なので
ちょっと眠くなっちゃいます。
デュエットダンスじゃないほうの、
あすかちゃんが白いドレスを着ている方の
トップコンビの踊りは美しいね。


劇場ロビーの飾り


公演限定デザート(ミルクゼリー)

色付きだけど、わりと普通の味。


■2008/01/17 (木)
3回目にして1階席です。
け。ちゃん、ありがとう!

オープニングとか、その他、人がたくさんで来るところが
大迫力でした!!
背景の映像も見えたよ!
オープニングだけじゃなくて、
ギルダが攻めてきたときは、ギルダのアップの映像とか。
わかりやすい。
燃える火の映像も、いい効果になっていた。

近場で見ると、ライティングもイイ。
舞台転換が早いから、一瞬の暗闇が必要。
それをうまく作っていた。
セットの使い方といい、
(もちろんいつもそうだとは思うけど)
今回は、より、舞台制作スタッフの総合力を感じた。
そういった意味でも、素敵な作品。

3回目ともなると、登場人物の心の動きが良くわかる。
みな、海に惹かれているんだなあ。
そして、ティリアンの「ここにオレンジを植えてみたら」の台詞。
自分でも意識しない優しさ、なんだな。

すごい駆け足な芝居だけど、
ど、ど、ど、、、
やっぱり齋藤君は、私のツボを突いてくるわ。
やられたぜ!ちくしょう!!
いいぞ!齋藤君!!
野心のままに生きたティリアンに、
ちょっと泣いちゃったよ。

登場人物が多くて忙しないけど、
歌のソロも多いよね。
下級生ファンは嬉しいかも。

1階席の音響は良いのか悪いのか。
みんながガヤガヤ言う音を拾いすぎているのか
全般的に台詞が聴き取りづらい。

それにしても、色悪なとうこちゃんはいいなあ。
あすかちゃんも、とうこちゃんとガチンコ勝負。
火花の散り具合がいいね。好き好きさ。

あ、前々回から言い忘れ。
お母さんの侍女二人とも、リディアのドレスだったわ。

芝居がますます冒険活劇になったので
ショーの大人っぽさ、オシャレさが際立ってきた。
うん、これはこれで、いいバランスかもね。
オープニングの乗り物が、なにかに似てるの。
カネゴン?
老人姿で銀橋を渡るとき、
向かい合う場面があって、
とうこちゃんが自分の顔をあすかちゃんの顔に近づけ過ぎちゃって
あすかちゃんの眼鏡がずり落ちました。
もう一回、とうこちゃんが顔を近づけると
あすかちゃんは拒否。
さらに引き際
「どうして避けるの?」
「ずれるから」
可愛い会話でした。

とうこちゃん&男役数人の場面で
緑のシャツの人は誰なのかしら。
踊り、上手すぎ!


■2008/02/10 (日)
なんやかんやで4回目です。
阪急交通社貸切公演で、司会は椿火呂花ちゃん。
退団して5年目だって!
じゃ、ヒゲのボトムは何年前よ!
元星組だけど、現星組トップコンビとは微妙に入れ違いなんだよね。
幕間の抽選の時、「星組」と言うべきところを
「宙組」って言ってた?
それにしても美人さんだ。スタイルいいよー。

芝居。
オープニングは何度見ても燃える。
2階6列で、映像がよく見えなかった。
オープニングロールのためにDVDを買おうか検討中。
舞台なのに、ティリアン、ギルダ、レッドが
海に憑かれているのがよくわかる。
何度も言うけど、齋藤君エライ!
野望に一直線なティリアンは魅力的だ。
歌もいいよね。
しみこちゃんの演技は、ちょっとマチオが入っているかも。

ショー。
繰り替えし見ると、オシャレかも。
オスカル先生振付の場面が特にいい。
白い衣装のデュエットダンスはロマンチックだよね。
最初の銀橋渡りの「ハ・・・」は「阪急交通社」。
「私は誰でしょう」は会場中から「とうこさん!」。
とうこちゃんの返答は「2階席からも大きな声でありがとう」みたいなカンジ。

最後のご挨拶で、とうこちゃんが
「阪急交通社」を噛んだ。
つられて、〆のゆうかちゃんも噛んじゃった。

とうこちゃんはちょっとお疲れかなあ。
芝居は歌が多いし、ショーも出ずっぱりだし。
あともうちょっとだ。頑張って!