花組(東京宝塚劇場)「La Esperanza」「TAKARAZUKA舞夢!」
■2004/10/30(土)
 芝居は
夢破れてサンガリア
ってカンジかなあ。皆が皆、夢が叶うわけではない。それでも仕事について稼がなければ生きていけない、暮らしていけない。でも、そういう状態でも、夢は捨てずに生きて、夢に向かって生きていこう、というお話。大劇場向きかどうかは、まあ、別として、ネタ的には嫌いじゃないなあ。正塚さんらしい作風ではあるけれど、モノローグってか、主役の自分語りがあんまりないので見やすいかも。花組に正塚さんって久しぶり?その割りには、みなさん馴染んでいるというか。もともとの花組の面々以外では、あすかちゃんが良かったな。正塚節をうまく掴んでいる。逆にふーちゃんは少々キツいかなあ。彼女は姫芝居の方が合うと思う。
 オサちゃんは、もう、文句なく。声も芝居も歌もいいよ。踊りはいいと思う。けど、正塚・タンゴ・ブエノスアイレス、となるとリカちゃんが脳裏に甦って、つい比べちゃうんだよね。ごめんね。ミズは歌(歌声)が気にならなくなってきた。芝居もオサちゃんや、その他の人たちともイイ呼吸で、色気も充分。以前はちょっと苦手だったんだけど、今回は全然OK。こういう、ファンでない人にも認めさせる、ってのはトップ間近な人が出す魅力だよね〜、と過去を振り返って思う。彼女もトップが近いのかな?キリヤンは、最初に髭を見たときはアチャ〜、と思ったけど、芝居が入ると全然OKだった。自然に「おじさん」だった。これは新発見。ってか、月組にいると、どうしても「若手」から抜け出せなかったけど、他組だと普通に「大人の男」だったというか。彼女の「大人」の部分が、こうも自分に自然に受け取られるとは、すごく嬉しいなあ。特出は成功だね。それより、あれよ!2番手格で出演だからさ。
キリヤンがスターブーツ!
デカイ羽も背負ってるし。なんか、涙出てきたよ〜。嬉しいわ。
 ショーは藤井くんだから期待したんだけど、衣装のせいか、ギリシャ神話を扱ったせいか、すごく「岡田敬二」だった。踊りはそれなりにあるけど、私は好みじゃないなあ。


■2004/11/20(土)
 芝居でのふーちゃんは前に見たときより、台詞回しが正塚調になっていた。声も低めになっていて、良くなったと思う。キリヤンも、より自然なオヤジに仕上がっていました。この作品は主題自体は嫌いじゃないんだけど、正塚さんの「お笑い」場面は好きじゃないなあ。「バロンの末裔」でも思ったけど。あと、ユミコが倒れるあたり、ちょっと唐突だし、うるさい。多分好きな役者さんだと面白いと思うんだろうけど。結構怒って台詞を言う場面を作るよね。

 ショーは、藤井作は表向きで、実は岡田作じゃないかと、やっぱり思っちゃう。あのヒラヒラの衣装がイカンのかなあ。トロイ戦争は「ローズ・ガーデン」の「薔薇戦争」を思い出したよ。男役同士の絡みもあるし。アダム・クーパーが作ったら、主題から変わったのかな?それとも、このネタ、この衣装で、振付だけアダムに頼むつもりだったのかしら?そうだとしたら、流れて良かったなあ。どうにも好きになれないショーです。何回も「(所詮)女というものは・・・」みたいな台詞がよく出てくるし。オサ・ミズ・キリは、なかなか仲が良さそうで、楽しそうでした。アニキとハッパさんとはこれでお別れだと思うと寂しいなあ。アニキには本専科に行って、バリバリの親父路線を歩んで欲しかったなあ・・・。