月組(日本青年館)「HOLLYWOOD LOVER」
■2008/01/20 (日)
景子ちゃんの「ラスパ」はとっても苦手でした。
今回も同じ系統の話かとビクビクして会場に行ったのですが、
蓋を開けてみたら、まあ、わりとよくある話で。
女優が、いろいろ秤にかけて映画プロデューサーと結婚。
その数年後に、かつての恋人が自分の主演作の監督となる。
焼けぼっくいに火がつく。
となると、オチは数パターンしかなくて
やっぱり、そのひとつのオチに落ち着きました。

スタイリッシュ、っていうのは、平坦にも繋がるわけで。
ワタシ的には、あまり盛り上がりポイントが無くて
最終的には「ふ〜ん」って感想。
最後もさー、越リュウの台詞で分かり切っているのにさー、
無駄に時間を経過させるんだよね。
あれは、好きじゃない。
女優も、いいところどりに見えちゃうんだな。
当時は金と権力になびいたんだろうに。
それが手に入った後は、逃げるのか。
プロデューサーの幻影に付き合わされるのはイヤ、って
本人には全く言わないまま逃げるのか。
それは卑怯だよな、と思っちまうのさ。
役者さんの問題じゃなく、脚本・演出上で
書き込みが足りない。
いや、基本はバウだから、これでいいんだろうけどさ。
多少のことは出演者のファンが脳内補完するし、
それを期待して、自分の書きたいことしか書かないってのは
アリだとは思うけどさ。
これを大劇場用にあざとく作ると
小池先生の「失われた楽園」になるんだろうなあ。
なんてことを考えながら見てました。
相変わらず、文字による裏設定が多そうだ。
マギーの「友情」には、女優への嫉妬、
監督への愛、とかが隠されていそうなんだけど、
表面上はなにもなしだ。
あんなことして、その後バーで和気藹々ってのが
ちょっとわからんなー。

私は、ゆーひはわりと好きだけど、
泣いているゆーひに魂を鷲掴みにはされなかった。
ここでグイッと持って行かれると
この作品にハマるんだろうなあ、と思ったけど
無理だった。
いつになく強気っぽい演技で良かったんだけど。
あいあいは完成されすぎている。
実は可憐系もいけるんだけどなあ。
こういう役が回って来ちゃって、
できちゃう、ってのは、ある意味、不幸かもね。
娘1を目指すのなら。
あひるはねー。もう高い声でもいいや。
報われない役が多いのは番手のせいなのか。
(ちょうど「その位置」に来る役なのか?)
あいあいとの並びは良かった。
越リュウが何気にステキ。
ギラギラ・エロエロオーラがあまりなく
一歩下がった演技。
その忠臣振りにメロメロさ。
モニカのチワワちゃんが大人の女性だった。
こういう役が似合う学年になったのね。
すずなちゃんのゴシップ記者は
ウザさがいいカンジだわ。
まゆみ姐さんは声の通りがいい。
金髪もお似合い。

もうちょっと、
なにか欲しいよ、景子ちゃん。
と言ってみるけど、
まあ、相性だからな。
仕方がないな。