月組(東京宝塚劇場)「MAHOROBA/マジシャンの憂鬱」
■2007/10/08(月・祝)
星組、宙組と続いたので、今回もあるかも!
と期待をかけ、カメラとゲコ持参で行ったら
ありました!!
公演限定デザート「ミルキーウェイ」

ココナッツミルクに黒タピオカとフルーツゼリーが入っています。
300円。

今日は阪急交通社の貸切公演。
司会は紫城るいちゃんでした。
るいるい!久し振り!
とっても可愛かったよ。

今回はショーが先。
「MAHOROBA」は古事記を題材にしているけれど
アジア各国の民族舞踏が散りばめられているため
和テイストだけど、和物ではない。
白塗りでもない。
ものすごくスピーディーで
ものすごくダンサンブルで
ものすごく群舞も多くて
情報量も多くて
一回観ただけでは、なにがなんだか。
そこそこ踊れる人には
ものすごく踊らせて、
とっても踊れる人には
とてつもなく踊らせる。
そのうえキリヤンは歌担で、歌もたくさんある。
謝先生、このあとに1時間40分の芝居が付くのを
忘れているんじゃ?と思うほど。
で、
古事記なのよ。
ただでさえ月組なのに、
文語体も多いから
歌詞がさっぱり
聞き取れない

まあ、目の前の場面を観れば
いまどの話かはわかるけどね。
途中、部下(サルメとサダル)を失い、
自らも傷つき、よろよろしながら
銀橋を渡るオウス。
謝先生、GJ!
景子ちゃんより、よっぽどツボをついてくるわー。
おほほほほーーー。
ありがとうございました。
もうちょっとかなみの出番、というか
あさかなの場面が多ければなあ。
キリヤンとゆーひの使い方に
「黒い瞳」を思い出した。
登場人物が多くて見分けるのが大変だったけど
とりあえずヒゲは越リュウだな、と。

幕間。
抽選のお手伝いには研1?の翔我つばきちゃん(で合っている?)。
るいちゃんが「愛称」を聞いて。
「本名から」との答えに、
「本名・・・?(つい聞いてしまったけど)・・・・
 あ、本名は聞いちゃ行けませんね)」と
ドキドキしちゃったるいちゃんが可愛かったよ。

芝居は正塚先生の「マジシャンの憂鬱」。
最近流行ののイリュージョンではなく、
クロースアップマジック。
いわゆるテーブルマジック。
「命をかけるような危険なマネはしません」
ああ、「プレステージ」の彼らに聞かせたいね。
つかのまの楽しみ、
夢を与えるのが仕事だと思うマジシャンのシャンドール。
華麗な手さばきでトランプを操り、
お金持ちのご夫人の失せ物捜しのお相手までしちゃう。
それを見たのが、シャンドールの元で居候をしている5人組。
夢や希望はあるけれど、金はない。
そこで、失せ物捜し希望の客の話を聞き、
5人組がこっそり調べ上げた結果を
あたかもシャンドールの透視力で判明したかのように発表する!
奇跡のマジシャン・シャンドールで人商売を思いつくわけです。
評判が評判を呼び、ある日、アヤシイ女性3人組が
シャンドールを拉致。
某国皇太子が、自動車事故で亡くなった某国皇太子妃について
透視して欲しいというのだ。
本当に事故だったのか?謀殺ではなかったのか?
謀殺だったら、誰が犯人なのか。
こーーーんな大変なことには関われないと
シャンドール達はインチキを言って
透視能力など無いことがわかれば、と
いろいろ思いつきて言ってみるが、
それがことごとく当たっちゃったりして。
ついには真相に辿り着く・・・

と、書いたけど、
ライトな正塚作品です。
ちょっとした間合いが可笑しくて、
ちょっとしたコメディ場面が散りばめられて、
ま、結局は軍部の陰謀とかがあって
誘拐失敗ネタで。
最後にいきなりだけどさりげない愛の告白があったりして。
なーんで皇太子妃を生かしておくのかとか、
芝居のネタてきにはオチはついていないんだけど、
マジシャンが関われる部分についてはオチがついているんだから
まあ、いいか、と思わせる。
それこそが正塚マジックなのだな。
コメディエンヌあさこは本領発揮。
「小動物の心情」が得に素敵。
ショーでは、きりゆひが同格だったけど
芝居では、ゆーひは5人組の1人。
エリちゃんが久々の若者役で嬉しかった。
末子ちゃんも台詞があるし、
いろいろありがとう、先生!
歌と音楽の融合性も高かった。
芝居から歌、芝居から踊りに無理がない。
ジョー先生の曲は、内容に凄く合っているよねえ。
好き好き!

芝居もショーも、どちらも面白くて
いいバランスでした。
アフロがなかったのは残念だけど
入りようがないよね。

マッチ先輩の挙動不審振りが
ある意味ステキ。


■2007/10/27(土)
2回目だし復習も少々したので
ショーは前より、うんとわかりやすかった。
古事記って面白いよね。
色合いも綺麗だし、各民族舞踏も見応えがある。
楽しいね。
ホントに、みんな踊りまくって、
キリヤンはプラスで歌担当で
大変そうだなーー。

芝居のまとまりもだいぶ出てきた。
そこかしこで、客席から笑いがおこる。
知っていても笑っちゃう。
小動物がナイスだよね。

謝先生もハリーも、あさこをよく知っているな。

トップとしてのあさこが
とっても充実している。
退団が近くなってきたようで
ちょっと寂しかったわ。

相変わらず越リュウは危険人物。
いろんな子を見たいのに、
うっかり越リュウに目がとまると
そこから視線を動かせなくなるよのねー。


■2007/10/29(月) 「演劇フォーラム 宝塚歌劇〔月組〕」
宝塚歌劇を題材にしたフォーラムは今回で5回目だそうで。
私の参加は3回目。
前回までは休憩があったけど、
今回は休憩無しで2時間強を通し。
タイトルは
「演劇フォーラム『MAHOROBA−遥か彼方YAMATO−』をめぐって〜」

プログラム的には4部構成。
総合司会は織田紘二氏。

I 「日本の民俗芸能・宝塚民俗舞踏シリーズについて」
講師:渡辺武雄氏・三隅治雄氏

渡辺先生は1914年生まれの93歳。(宝塚歌劇と同年齢)
とてもそんなふうには見えず
朗々と、いろいろお話ししてくださいました。
海外公演用の作品を作ることになったとき、
それ以前の海外公演では民謡が受けていた。
それをヒントに、民俗芸能・民俗舞踏を取り入れたショーを
作ろうと思ったそうです。
昭和36年の「火の島」は、舞台に砂を敷き詰め、
そこを歩くと、出演者のの足跡がついたり。
奄美大島の言葉が難しく、
生徒は必死になって覚えたりとか。
先生方も精力的に日本各地に取材に行かれたそうです。
興業と研究が両立する宝塚歌劇って素晴らしいなあ、と
改めて思った次第です。
途中先生は、踊りの説明をするとき、
「男が・・・」「女が・・・」と
仰っていました。
両方とも女性ですーーー。
でも、演出家・振付家には、ナチュラルに、男女なのかな。

こういう、いまも続く宝塚の歴史って、
文字で読むことはあっても、
実際に歴史を作ってきた方から
お話を聞ける機会は殆どないので
とっても勉強になりました。
もっとお話を聞きたかったなーー。


II 「ヤマトタケル」について
講師:吉田敦彦氏、ゲスト:ゆーひ、キリヤン

ヤマトタケル神話は、
世界各国に伝わる神話と似ている部分がある、
というお話をされる予定だったと思うのですが、
導入部分が長すぎて、なんだか尻切れトンボに。
ヘラクレスとの類似点は知っていたけれど、
北欧神話やインド神話とも類似点があるとは知らなかった。
そこをもうちょっとお伺いしたかった。
ネタ的には仕方がないのかもしれないけれど、
スミレコードに抵触しまくりだった。
もうちょっと客層を考えていただきたかったな。
作品中、サダルはサルタヒコの子孫という設定。
サルタヒコの語源は「先に」「先駆ける」=道案内。
ってのがわかったのは良かったかしら。
(サルメはアマノウズメの子孫って設定らしい)
ゲストは、ほんのちょっぴり話しただけ。


III 「MAHOROBAの作品意図について」
講師:謝珠栄氏

今回、一番聞きたかった部分だったのに、
前の部が長すぎたので、
ほんのちょっとで終わっちゃったよー。
シクシク。
もともとはNYに長期滞在していたときに
中村勘三郎(当時は勘九郎)の歌舞伎公演があって、
それを見て、日本の古典の良さを再認識していたところ、
宝塚民俗舞踏を作ったときの
渡辺先生の取材資料などが池田文庫に寄贈されているのを知り
それ読み、今回のMAHOROBAに繋がったとのこと。
こっちのコーナーで言ったんだっけかな?
作品中のガムランは、
小林先生がバリから持ち帰ってきたものらしいっす。


IV 「MAHOROBA」について
謝先生、ゆーひ、キリヤン、あひ、そのか

ここはいろんなところにレポが落ちているだろうから省略。
キリヤンがネットで「日本神話 マンガ」で検索した結果の資料が
わかりやすかったとかとか。
ゆーひは渡辺(武雄)先生のダンスの授業を受けたとか。


次回は、コーナーを絞って、
そのかわり、お話を長めにして欲しいです。


■2007/11/05(月) 「トークスペシャルin東京」宝塚月組
ゲストは星条海斗(研8)、流輝一斗(研5)、妃乃あんじ(研5)。
研5ってさ、89期だよね。
初舞台は「ドン・ファン」だよ。最近すぎる!
まだまだ可愛い若い子、と思っていたマギーちゃんは
下級生の話をリードし、二人から積極的に話を引き出そうとする
頼もしい先輩になっていました。
マギーちゃんは白のパンツスーツでインナーは黒、
まぐは灰色(鈍いシルバー?)のパンツスーツでインナーは白、
あんじちゃんは黄色のワンピ。
それぞれの胸元には白い花のコサージュ。
あんじちゃんが作ったんだって!

2部構成で、前半は出演中の「MAHOROBA/マジシャン」について。
とにかく踊りがたいへんみたい。
普段、宝塚では踊らない振付が多いので、
全身筋肉痛だって。
それで全身に湿布を貼るんだって。
全身に湿布を貼ると寒くなるんだって。
ああ、ジェンヌさんって大変だーーー。
日舞的な動きが多いけど、
ヒールの高い靴で「腰を落とす(入れる)」のは
とっても辛いらしい。
「膝を曲げるのとは違う!」と謝先生に言われたとか。
その他、男役さんは小道具や衣装(袖)とかの扱いが難しい。
自分の袖が他の人を攻撃する。
逆に、他の人の袖が自分の顔に向かってやってくるけど避けられない。
棒を落としてもなかなか拾いに行けない!とか。
娘役は、作品の世界感、ニュアンスを出すように言われたので
ニュアンスを掴むまでが難しかった。
男役も娘役も、苦労が多いですね。
芝居は、アドリブに見えてもキッチリ作られている。
舞台にかかってからのアドリブは禁止だけれど
稽古中に正塚先生が生徒の台詞・動きなどを取り入れ尊重するので
本番では作っているようには見えない自然さがある。
ショーが先、芝居が後なのは、マギーちゃんは好きみたい。
激しく動いて汗をかいたあとに
落ち着いて芝居ができるから。
ショー関連で、みなさんいろんなところにお参りに行ったようで。
マギーちゃんも出雲組長と伊勢神宮に行ったけど
マギーちゃんの役の神は伊勢神宮ではなく
貴船神社の御祭神タカオカミだったって。
私たちが9月1日に行ったところだよーー
あとは渡辺武雄先生の民俗舞踏シリーズの資料の話などや
小林先生のガムランなど、先日の演劇フォールラムとリンクした話が出ました。

後半は宝塚に入ったキッカケなど。
マギーちゃんのキッカケは、NHKドラマの「ぴあの」。
純名さんの美しさに観劇していたら
宝塚ファンのお祖母様が、純名さんは宝塚歌劇団の人だと教えてくれた。
プラス、幼馴染みが受験したから一緒に。
それで初めて見に行ったのが「ハウ・トウ・サクシード」。
まぐが初めて見たのは「ミレチャレ」。
(芝居の方は思い出せなかったようだ)
中学3年の冬に見て、次の春には受験。
スピード入学だね。
あんじちゃんのキッカケはお父さん。
「どうしても受験してくれ!」と頼まれて
そこまで言うのなら。。。と、受験したそうな。
お父さんは特にヅカファンでもなかったようで
今でも、なんでそんなことを言ったかわからないみたい。
初めて見たのは「再会/ノバ・ボサ・ノバ」。

これからについては、
マギーちゃんは、芝居が好きなので、そちらを深めていきたい
まぐは、ほわーっとしているとよく言われるので
キリッ!って部分も出していきたい。
あんじちゃんは、大人っぽい部分を作っていけたら、だっけ?
(うろ覚えですみません)
新公の話はこっちだっけ、前半だっけ?
あんじちゃんの本役はちわわちゃんで、
豪華な衣装を着たり、銀橋に出たり、舞台の前方で踊れたのが
嬉しく、また勉強になった。
まぐは前回の新公の本役がマギーだった。
マギーは、今回の新公を客席から見て思ったのは
客席がとても暖かかったということ。
自分が出ていたときは、完璧なモノを作らなきゃと思って
すごくプレッシャーだったけど、
客が新公に求めているのは可能性なので
もっと萎縮することなく、自分らしさを出せば良かったと思ったそうな。
あさこにも、そんなことを言われてたって。
まだ新公学年の後輩への暖かい言葉でした。

今回のトークショーを振り返ってで、
研5同期が、あまり面と向かって言えない話を聞けて良かった
みたいなことを言っていました。
特に、あんじちゃんが、まぐがカッコよくなってきたと話したあたり。


いや、もう、研5ふたりが可愛くってさ!
あんじちゃんなんか、お人形みたいだったよ。
またこういう機会があったら行きたいな。