月組+轟悠(日生劇場)「オクラホマ」
■2006/10/25 (水)
 お話はさすがに古いところがあるよね。ヒュー・ジャックマンの舞台版をTV放映で見たんだけど、結婚式で終わればいいのになーー、とその時思ったことも、今回見て思った。ジャッドが死ぬのも後味悪いし、新婚初夜を男共がからかいに行くのもイヤなんだよなあ。その2つが入ってこそ、荒くれの西部男、の演出になるのだろうか。なにが「オクラホマ、OK!」なんだか。

 曲は、いい。とってもいい。でも、全体的に長い。演出のBに期待はしていなかったけど、やっぱり平坦なんだよね。基本的には「メドレー」になっちゃう。ちょっとうつらうつらして(け。ちゃんの証言によると熟睡だったらしいが)、ハッと意識が戻っても、話が全然進んでねーや、ってトコがあった。もちっと、盛り上げてくれんかのう。まあ、Bだから仕方がないかのう。

 その平坦さを救ったのは役者陣。
轟さん
カッコイイ〜〜

いや〜ん。カウボーイ姿が似合うわよ。好きな女の子に意地を張っちゃうところなんかカワイイわよ。話を動かしていました。ショー部分の華やかさといい、轟さんのトップ芸を堪能しましたわ。
 対するあいあいは、どこからどうみてもヒロイン。「女役」の演技になっちゃうかなあ、と、ちょいと心配していましたが、ちゃんと「娘役」でした。可憐でしたよ。泣くところなんか
可愛くってさ〜〜
白い衣装が似合うようになったわ。嫁入り準備ってとこね。うふふ。
 キリヤンがなあ。もともとジャッドって役がアレだからなあ。理事に負けない存在感はあったと思うんだけど、なまじっか「キリヤン」を知っているもんだから、「絶対ウィルの方が似合うよなーーー」と思っちゃうんだわよ。キリヤンに先入観がなければOKなのかなあ。わからんわ。Bの演出のせいか、復讐の放火のあっさり気味だし。まあ、これほど嫌われたなら、的確なジャッドだったということなんだろうなあ。ゆーひならどうだったんだろうか、と、ちょい妄想。それよりもチャルさんかな?ショーでは、もちっと華やかさが欲しい。轟さんとの間に、越えられない壁があるようだ。でも、私の中では、キリヤンのキャトル・グッズはフィンチがテーマって、もう決まっているのよ。フィンチ・グッズは買い漁ることに決めているのよ。そのためにも頑張ってくれキリヤン!
 
 アド・アニーは、ねねちゃん。確かにデカいな。しかし、演技はいいよ。歌がちょっと厳しいところもあったけど、それを充分に補える、度胸の良い演技だった。見ていて気持ちが良い子だわ。ウィルはもりえちゃん。キリヤンがウィル、とも思うけど、だからといって、もりえちゃんのウィルが早すぎるということはない。「いかにも若手」だけど、ウィルというキャラは確立しているよね。歌がもうちょっとだね。アリ・ハキムはルイス君。頑張ってはいるが、いかんせん隣に立つのがねねちゃんだから、線の細さが気になってしまう。流されキャラとしては「女性より小柄な男」ってのもいいとは思うけど、インパクト不足にもなっている。ガーティのみっぽーは、キテるな!って芝居がいいよ。いろいろうまい子だからなあ。もっと使って欲しいなあ。

 で、越リュウですよ!エラー叔母さんですよ!!男前な叔母さんだけど、オカマではない。女らしくしようとせず、越リュウではあるんだけど、ああいうオバサンはいるよなあ。肝っ玉母さんをもっと男っぽくした系。カーリーとのダンスの浮き浮きっぷりといい、可愛い面もありましたよ。影の主役ですな。そしてショーでは
男役でスーツでダンス
かっちょええっっっ!フェロモン垂れ流し。ま、そりゃねえ、叔母さん役だからといってもねえ、
越リュウが
ピンクのドレスで
踊るわけは
ないわなーーーっ

ライトが当たっているのは、轟さん・キリヤン・もりえちゃん、だけなんだけど、ライト外の越リュウを、ずっとオペラグラスで追って見ていました。長めの髪が
セクシ〜〜

と、結局、越リュウに持って行かれて終わった「オクラホマ」でした。


そうそう、オーケストラも良かったよ!舞台にオケ、は音のバランスが悪くなりがちだけど、今回はそんなことなく、役者の歌声に勝たず負けずでちょうど良かった!指揮者の先生もノリノリでした!