月組(宝塚大劇場)「暁のローマ/レ・ビジュー・ブリアン」
■2006/06/18(日)
芝居は、、、、、、
もう、ねえ、、、、、、、

唖然
と、言うしかないよ。

「1914/愛」にビックリした。
「スサノオ」も、どうかと思った。

そんな私は、まだまだ甘かった。
下には下があった・・・。

これは、「芝居」じゃない。
「レビュー」とか、「音楽劇」とかでもない。

じゃあ、なんだと言ったら
「なんでもない」だ。

某巨匠の駄作は、
怒ることができるだけ、マシ。
語りたいことが、ひとつでもあれば、
それでいいんじゃないかいな、とさえ思う、
今回の芝居でした。

キムシンは、オリジナルはもうダメなのかも。
もう枯れたのかも。
既製品の脚色・演出に限定した方が良いのかもね。

「愛してる」の連呼。
「カエサルは強い」の連呼。
連呼だけでも気が遠くなるのに、
連呼を裏付ける場面がまったくない。
言葉が空疎。空疎すぎる。

そのうえ、「ここがキモ」って場面が見あたらない。
ひとつでも、一瞬でも、こういう場面が作りたかった、
こういう「絵」が作りたかった、
そんなのでも見えたら、そこにテンションを合わせられる。
例えば「失われた楽園」のラスト場面とか。
あの「絵」を作りたいために、
逆算して話を埋めてったな、って思った。
例えば「落陽のパレルモ」の
「クラウディアの白いドレスでメロドラマ」とか。
「花舞う長安」の檀きっきのコスプレとか、
私の好みには全然合わない芝居でも、
作者のキモはここだな、っと思う場面はあった。
感じ取ることができた。

しかし、
これには、
それさえもない。
なにが主題なんだか、わからない。
なにを表現したいのかわからない。
カエサルとブルータスの関係が分からない。
作品的にも分からないのに、
理事様を迎えて、の宛て書きができていないよ。
トドロキさんの無駄遣い。
勿体ない。
あまりにも勿体ない。

泣き顔のあさこは良い。
迷っている表情も良い。
「うそだーーーーっ」も良い。
あとは・・・
マギーと越リュウにソロがあるくらいか。

ゆらさんの退団公演じゃなければ
東京公演は行くのを止めていたな。

記憶から消したいくらいだ。

ポジティブに考えようとしても、
リカちゃん退団後のことで良かったよ、
ぐらいしか思いつかんわ。

東京公演のチケット情報が真っ白だったのもわかるわ。
すっごくご贔屓がいない限り、
金を払うのは無駄です。
やめとけ。
せめて、幕前の漫才と、最後の歌&踊りを無くしてくれないかなあ。
いらないじゃん。
ブルータスが死んで終わりでいいじゃん。
ってなことは、
2作続けて
できないか


思い出したのがマールイの「ロミジュリ」だな。
ラブロフスキー版or クランコ版 or マクミラン版の
いずれかを見ているのを前提にして、
「ぢぶんはこんなふうに作ってみました」
と、アレンジを見て貰うかのようなボヤルチコフ版の「ロミジュリ」ね。
この芝居も「『ジュリアス・シーザー』くらい誰でも知っているでしょ」って前提で、
「それをロック・オペラ調に作るとこんなカンジでした〜」みたいな、
あくまでも「アレンジ」なんだよね。
だから、作品の本筋を、全然描いていないもんで
なにからなにまで、魅力がないんだわな。

ところで。
サブタイトルに、
わざわざ「ジュリアス・シーザーより」って入れてるのに
芝居ではずっと「カエサル」になってるのは
なぜなのだろうかな。

ドラムとエレキを入れればロックなのか、
も、書いておかねばな。
「愛が全てだぜ!」だから、ロックなのか。
ふーーーーーーっっっ。



ショーは、芝居がコレなもんで、
相対的に良く見える。
普通の芝居とセットだったら
散漫すぎてテンションが低くなりまくりだと思うんで、
その点は救われたかねえ。

ポスターほど、華やかじゃないよ。

黒タキに誤魔化されてやろうか。
はぁぁぁ。

トドさんとゆらさんの「同期」のタンゴがあった。
これだけでも見る価値はあるか。
ゆらさんの退団が辛いねえ。
ゆらさんの脚はもう見られないのか。
越リュウとのコンビがアダルトで
とってもとっても好きだったんだけどね。


脱力の2本立てでした。
「コパ」のついでに取ったのですが
雪バウにしておけば良かったわ。


追記!
ひとつ思い出した!!!
みどころはマチオですよ!
普通に若手の中に混じっているのよ!!!
もう、85期の中に混じりまくり。
良い意味でも、そうではない意味でも。
いろんな意味で、「さすがマチオ!」


芝居でのゆーひのビジュアルが、
もんのすごく良かった。
スチールを買おうかと悩むぐらい良かった。
ゆーひのファンだったら、この作品、乗り切れたかも。