雪組(東京宝塚劇場)「Romance de Paris/レ・コラージュ」
■2003/11/27 (木)
 芝居はいかにも正塚チック。話を進行させる群舞、薄暗い舞台、少ないセット、軍事政権、人質(失敗)、そして主役のモノローグ。外に向かっている言葉と同じぐらい独り言があるのでは?単調なので眠気が来るけど、説明台詞が少ないのでよく聞いていないと話が読めなくなるので眠れない。「バルセロナ」の時は、3時間ぐらいの話を無理に短くしたようなカンジでしたが、今回は1時間で終わる話を無理矢理引っ張ったようなカンジです。「ローマの休日」はいらなかったんじゃないかな〜。でも宝塚だから、こちらを本当を書きたかったのかなあ。謎。ショーも単調。最初の色分けは岡田先生かと思ったよ。とりあえずトップコンビにクラシックぽいもの踊らせとけ!みたいな安易な作り。
 コムちゃんは、スーツが似合う。フェアリータイプだと言われているけど、実は男臭い役の方が合うと思うなあ。特に正塚は合うんじゃない?これをお披露目にした方が良かったかもね。芝居においては、彼女がトップであることに異存はない。ただ、彼女をトップにしたいのなら、もう少し周りを考えて欲しかったな。みんな白くてフワフワしているんだもん(イメージ)。その中でハマコだけが地中から生えているみたいで(あくまでもイメージ)。その中間がいないと芝居もショーも間が持たないよ。例えば芝居の方。壮君が弱いのよ。彼女が悪いワケじゃないけれど、役回りとしてはもっと濃い人でないと。むしろ樹里ちゃんがここに入るべきじゃなかったのかな。流れ流されが正塚といえども、本当に、さらさら流れていっただけの芝居。主役の義理の兄の野心家でアクセントをつけて欲しかったなあ。ケロがここに入れば完璧なんだが。かしげも「そつがない」ってカンジで、心を掴まれるほどじゃないんだよなあ。ホンに雪組の路線は、もっともっともっともっと個性を前に出して欲しいなあ。月組ファンとしてはね。りらちゃんは痩せすぎ。もっと胸にも腹にも詰めて欲しいわ。衣装がスカスカ。演技は、ちょっと昔の寄り添い系で決して嫌いではないんだが・・・。う〜ん、コムちゃんには、どうなんだろうなあ。ペイさんとか、寄りかかっても大丈夫そうな人相手だと生きてくると思うんだけど。となみは美人だ。が完成されつつある。早く誰か嫁に貰ってくれ!

【追記】
ショーの踊りについて。りらちゃんに「宝塚」の「トップ娘役」らしい踊りをして貰えたら嬉しいんだけどな。優里ちゃんのような、バレエ系の動きを損なわず、なおかつ宝塚でないと見られない踊りをしてもらえないものだろうか。バレエ系に邁進しすぎると、普通にバレエを見に行った方が面白いわい、と思っちゃうのよ。コムちゃんは「男役」なんで、宝塚ならではの踊りになるけどね。りらちゃんはね。宝塚にしてはうまいとは思うけど、純粋に「バレエ」になっちゃうと、比較対象がありすぎるのよ。ギエムと比べちゃうぞ!