宙組(宝塚大劇場)「バレンシアの熱い花/宙 FANTASISTA!」
■2007/07/15(日)
タニちゃんの大劇場お披露目です。
ショーのオープニングで、
タニちゃんがウメちゃんと一緒に銀橋を渡っただけで
泣けてきましたYO!

芝居は柴田先生の名作の再演。
コケないように手当てしたんだろうけど、
トップ&娘トップの話ではないので
ちょっと散漫な印象。
できれば、新トップコンビのハッピーエンドが良かったなあ。
たくさんの人に見せ場があるので
かえって、真ん中の筋が見えづらかった。
表と裏、2つの顔を持つ主人公フェルナンド。
それぞれの世界に、それぞれ愛する女がいる。
はず、なんだけど。
タニちゃんだから裏表なんか無くって。
表・表だから、二股をかけているように見えちゃう。
さっき、別な人に愛している、って言ったじゃない!
なんで、こっちに愛を囁くの。
ってか、なんで愛している、ってことになっているの???
わかりづらいなー。
コスプレはかっこいいんだけどね。
友人ロドリーゴは蘭とむ、酒場の男ラモンはほっくん。
W二番手と言うよりは、
前半の二番手が友人で、後半の二番手が酒場の男、ってカンジだった。
二人とも良い芝居をしているので、
逆になったときが楽しみのような、不安なような。
ウメちゃんのイサベラは、凛とした美しさがある。
強い女。自分を律することができる女。
そして分をわきまえて身を引くことができる女。
でも、でも、ハッピーエンドで見たかったよ。
あんな別れ方をして、婚約者と幸せな生活ができるのか、あの男は。
主役の婚約者マルガリータは深窓の幼い姫君。
可愛らしさを出そうとしたのか
たっちんの演技はちょっと平坦だったかな。
主役を助ける泥棒ドンファンは、
七帆くんの予定が休演により早霧せいなくんに。
台詞の通りがよく、代役とは思えないしっかりした演技だった。
ラモン妹のローラのアリスちゃんが、ますますハナちゃんに似てきた。
ハナちゃんに比べると顔は大きいんだけど。
ロドリーゴの婚約者シルヴィアはまちゃみちゃん。
う〜ん、好きな男を裏切ってしまった辛さは出ていたけれど、
最後は「彼の手を取れない」という苦悩までは到達していなかったな。

それにしても、中村Aの演出は平坦だ。
「人をたくさん出す+華やかな雰囲気で盛り上げる」が
スパニッシュな衣装によるお祭り、ってのが
Aのパターンなんだけど、無駄な場面になっちゃうんだよね。
全然華やかではないし、唐突だし。
もっと、うまくできないかなあ。


ショーは、藤井君の宇宙もの。
宇宙に生まれたプリンスが、
宇宙を旅して、王になる、ってストーリーだけど
太陽系もろくに回っていません。
♪キラキラ ドキドキ
には、私もドキドキだ。別な意味で。
これまた、盛り上がりにくいショーだった。
でも、金星のタニちゃんの気障り具合は素敵だった。

いろんな人に見せ場を作りすぎて
ひとつひとつが印象に残りにくい。
芝居も、ショーも。
でも、「新生宙組」ってのは
よくわかったわ。
タニちゃんとウメちゃんは見た目のバランスが良い。
特に顔の大きさが。

鈴鹿さんの目は、大丈夫なのかな。

最後に一言。
スッシーが
カッコイイ!

メロメロよーーーっっ!