花組(1000days劇場)「あさきゆめみし」「ザ・ビューティーズ!」
■2000/07/09 (日)
 「あさきゆめみし」。題名のとおり浅い夢の断片を見たようなカンジでした。ビジュアルはとにかく美しい。源氏が準太政大臣(だっけ?)になって金の衣装で出たときに、近場のガキが「キレイ・・・」と言って身を乗り出していたよ。やはり宝塚なので、衣装の着こなしがさまになっている。雪組以外での久々の和物だったけど、さすが花組、ソツがない。でも話が切れぎれ。確かに原作知らないとわからないの。起承転結の話というわけでなく、今は原作のこのシーンをビジュアル化してます、って見せ方。ま、こういう作り方もあるかな、というところ。1時間40分じゃね、仕方ないよね。
 基本的に群像劇だと割り切ればおもしろいけど、やはり源氏って頼りないよね。たもちゃんが似合うから良いけど。チャーリーが以前より存在感が増した。いい傾向だ。噂の金髪はそんなびっくりするような色じゃなくて、普通の茶色でした。みどりちゃんは美しいよね。夜明けの序曲でも思ったけど、日舞がうまい、キレイ。好きだ。伊織直加の柏木は・・・、彼女がどうこうより柏木はイカン。後ろから脳天チョップを連続5連発くらい見舞わせたい。源氏などと比べようもないくらい情けない男だ。「なにもしません」と言ったそばからなにかしちゃう。臍噛んで死ね!そんでもって寿美礼ちゃんね。彼女は成長したわ。技術的にも良くなったと思うけど、なにより男らしくなった。最近まで半ズボンでランドセル背負ってた子が、久しぶりに会ったら声変わりした学ラン着た高校生になってたみたいだ。彼女を(男役として)セクシーって言ってる人がいたのを鼻で笑っていたが、いやいや気持ちはわかったよ。楽しみだねえ。確かに伊織さんヤバイよ。だいたい出番からいうと刻の御霊って3番手の役じゃない?ルキーニでしょ?柏木はルドルフって位置づけだと思うんだけどな。
 ショーの方は典型的なレビュー。こういうオーソドックスなのも楽しいね。BMBを見た後だと返って新鮮だわ。羽ありーの、タキシードありーの。白い服のジャズのシーンが良いわ。ロケットも揃っていたし。この辺は踊りの花組、面目躍如だね。できれば1・2番手にもうちょっと歌をがんばって欲しい。音程より、まずは声量と発音を。コーラスもやや歌詞が不明瞭。いっそ歌抜きで踊りまくっても良いかもね。 

【追加】
 わかって下さると思うけど、脳天チョップをお見舞いしたいのは柏木であって、伊織さんではありません。誤解しないでね。
 渚あきちゃんがスタイル良くなっていてビックリ。ザッツ・レビューの時に、ほさちの横に立つと、あまりの差に涙が出てくるくらいだったのに。腰から太股にかけての線が美しくなったよね。寿退団説が出てくるのも無理はない。
 しかし和物はやはりシンドイのう。源氏物語も好きじゃないし。大和和紀の漫画が受けたのは人物を書き込んでくれたからなんだろうな。現代人が読んでもリアリティのあるようにね。だって、粗筋だけでいったらイヤな男達だよね、みんな。源氏のアニキも好きじゃないなあ。女を寝取られて怒るなら自分の意志で怒れ!ママの意向で怒るんじゃないよ。それをいうなら源氏パパか。あんたが源氏ママをもっと守っていればなあ・・・。そうでなければ卑しい女が産んだ子供として源氏を適当にあしらっておけば良かったのに。半端に取り立てるからこんなことになるのだ!
 と、こんなところで熱く語っても仕方ないね。