星組(市川市文化会館)「ベルサイユのばら/ソウル・オブ・シバ!!」
■2005/10/02 (日)

ベルばら。
いや〜。
なんというか。
脱力なんてもんじゃないんで・・・。
浮かび上がるまでに、
相当、力がいるわ。
何度か意識が遠のきました。
これをクリアできたんだから
来週のニセモノ師匠は屁でも無い。かも。
韓国に
持っていくのは
「少しも早く」
考え直せ!

 
通常二幕構成のベルばらが、ツアー仕様ってことで
一幕に。
池田先生の絵がスライドして誰かが出てくるとか
「♪ 行け行け フェルゼン」とか
谷先生の格言とかが無くなったのは、良し。
(シッシーナとモンゼットはいるけど)
でも削りすぎて
もう、なにがなんだか・・・
ベルばらの原型など、とどめていませんよ。
いっそ、輪っかのドレスによるレビューにしてくれれば・・・。
二幕でさえダイジェストなのに、
一幕だと、話が繋がらんよ。
そのわりにはテンポが悪くてさ。
意識を失う → 起きる → 「あ、まだココか  」
の、繰り返しです。
(そのくせ暗転でいきなり時代が飛んだりするんだわな)
そりゃ、私は話を知っているけどさ。
知っている人が大半だと思うけどさ。
ベルばらを知らない人は理解不能だろう。
とにかく疲れましたよ。
 
檀きっきが退団し、まとぶん組替え、
トウコちゃんやレオン君はバウなんで、
正直、役者が足りない。
特に「型芝居」ができる人が殆どいない。
わたる君は、さすがの貫禄。
ただ、、、、、、、
やっぱり、、、、、
ロザリーごときに、引き留められるのが解せない。
わたるフェルゼンなら、
王妃を担ぎ、牢の壁などぶっ壊して逃げられるよ。
なんで、それをやらんのだ〜〜っ!と不満を感じる。
貴族らしい優雅さはあるし、
コスプレ衣装は似合うんだけどね。

となみは、パッと見は華やかなんだけど、
いかんせん若い。
王妃の風格はなく、その辺の「お姫様」。
断頭台に向かう迫力、まるで無し。
豪華なドレスに埋もれている。
上品にしようとするせいか、口調がゆったりなんだけど
それが、まんま、「ブレンダちゃん」で。
どう聞いても、頭が少々トロイ人なんだよねえ。
う〜ん、写真はいいんだけど。

しいちゃんのアンドレ。
彼女がいなかったら、芝居は成り立たなかったでしょう。
いわゆる路線系で、男役の「型」が入っているのは
わたる君を除けば、しいちゃんだけ。
しいちゃんが素晴らしくイイとか、
2番手の重責を十分に果たしているとは
正直言いがたい。
が。
彼女くらいしか、芝居ができる人がいないんで
相対的に、ものすごく良く見える。
さすがに軍服の着こなしは良い。
白いブーツが良く映える。

すずみんオスカルは、ちょっと・・・。
金髪に赤い軍服はそれほど似合わず。
普通の若いお兄ちゃん。
実は男装の麗人で・・・なんて感じられない。
まだ「役を作る」ところまで行っていないカンジ。
キャラが確立されていない。
ロザリー、ベルナール、ジュローデル、も、同様。

柚長さんは、さすがにフェルゼンの「姉」なんだね。
いつもは「『妹』のソフィア」だよね。

とにかく、若手が全然「型芝居」ができる段階ではない上に、
ツアー仕様で舞台にいる人が少なくスカスカなんで、
豪華からはほど遠く、まったくの「未完成」な作品。
これを海外に持っていくなんて
とっても失礼だと思うよ。
わたる君、気の毒だ。
 
 
ショー。
轟さんの役は主にとなみが担当?
別に金ピカの衣装を着ることもなく、
普通に歌っていました。
あんまり好きなショーではなかったけど
ベルばらの後だと、ちょっとありがたい。
それでも。
わたる君以外、「華」のある人がいないんで
とってもキビシイ。
「華」って、才能なんだなあ。
檀きっきなんて、登場しただけで目を引いたもんなあ。
タニ君だってさ、役を自分に引き寄せられるもんなあ。
全体的に、「代役キャスト」みたいなカンジです。
ねえ。どうしましょうねえ。

ご当地アドリブは、

 「これで、ららぽーとでなにか買いなさい」 
 「ららぽーとって近いの?」
 「ここから15分ぐらいだよ」
 

わた・とな、は、
並び自体はイイです。
若い嫁さん貰って、張り切っている旦那、
みたいな「絵」。
「新婚ホヤホヤで、となみの体力が持たないカンジ〜」
と、友人の弁。
うん、確かに、そういう雰囲気。
ベルばらじゃなければね。
良かったと思うよ。