雪組(1000days大劇場)「デパートメント・ストア」「凱旋門」
■2000/10/28 (土)
 なんか、噂どおりかな。いい話だけど、重たくて暗いので一度見れば充分って。その通りかも。
 ショーはね、ストーリー性のあるショーは好きなので、まあ、よし。正塚さんらしくはじっこの方でなにかしらやってておもしろい。が、果たして雪組向きなのかな。しかもこの後暗く重い芝居が控えているのに。やはり羽がないのが寂しいね。コウちゃんはよかった。2代目のボンボンのダメ振りがすごくカワイイのよ!意外と踊れてたし。おっちょんが目に付いた。足が長いよね〜。
 で、芝居。重い、暗い。いかにも柴田アーンド謝ってカンジの舞台。謝さんの舞台の使い方は割と好き。奥行きのある舞台になるのよね。カーテン前芝居がないしさ。群舞の処理とか好きだな。
 でも内容が・・・。う〜ん。個人的には月影さんのジョアンは好きかも。月影さんは、ああいった生々しいイヤな女をやると似合う。誰かに頼らなければ生きていけない女性をうまく表現していた。プロヴァンスのコモちゃんが演った人妻に通じるかな。自分が、そして自分を愛してくれる人が常にそばにいてお金の心配がない生活をしたいっていうのはわかるよ。3ヶ月でよろめいちゃったのはアレだけどね。
 対する轟さんが・・・。どこに向かって心が揺れ動いているのかいまひとつわからない。原作通りなんだろうけど、過去か、亡命者であることか、医者であるところか、ジョアンに対してか、どれにも心が揺さぶられていて、結果どっちつかずのような。結局どういう人なのか良くわからないんだよね。ジョアンをどれだけ愛していたのかわからない。全身全霊を賭けて愛していたのか、亡命先でのなれあいなのか、はっきり表現して欲しかったな。
 それを支えるボリス。これはタータンで見たかったね。コウちゃんだとトドちゃんに対しては弱いのよ。インパクトが足りないのよ。その他大勢なのよ。もしここがタータンだったら、もっと話がすっきりしていたのかなあ。ルキーニ、とまではいかなくても、それくらいアクセントにならなきゃいけない存在なのに。
 やっぱ、愛がないせいかな。のめり込んでみればおもしろいのかもしれないけれど。そんな好きでない組でシリアス見たら辛いってことね。

 最後の銃撃戦。螺旋のアデル達の仲間(同志)なのよね〜、とか思っちゃった。