「OINARI ―浅草ギンコ物語―」
2003/09/24 (水)

みろり〜
みろり〜〜〜
みろり〜〜んっっっ
と、客席で唸っていたのは私だけではあるまい。前の席に座っていたお嬢さん方(携帯の待ち受け画面がオサだった)も、みどりちゃん登場で一斉にオペラグラスを上げたもんなあ。みどりちゃんは、ホント美人でした。謎めいた美女。伝説の歌姫で、浅草のウチの小屋に来て歌って欲しい、という願いに対し、自分の歌いたいときに好きなように歌う、って答えててさ。「歌うなら〜、選んだ相手と、歌いたいときに、好きな音楽で」とか、つい頭の中で替え歌が回る。みどりちゃんは予想以上に出番も多く、歌も多かった。芝居ウマイし、声も立ち姿もキレイよ。ああ〜ん、大感激。ちゃんと外でも通用する人です。ゼヒゼヒ帝劇でエリザをやって欲しいよん。
 もう一人のお目当て花緑君も大活躍。芝居は、本職に近いからデキると思っていたんだけど、踊りも歌も良かったよ。特に踊り。ちゃんとクラシックの基礎が入っている。さすが十市の弟。回転も決まっていたよ。劇中劇ではみどりちゃんの、実際の話の上では舞坂さんと恋人同士なんだけど、ポーズとかが決まるんで、見劣りはしなかった。いや〜、多才だのう。
 話も、まあまあ、面白かったかな。最後の方が説教臭くなる上に、親子モノも入ったので、ちょいアレだけど、全般的にテンポが良くって楽しかったよ。「うそ」の音楽に乗って現れる中条きよしもノリノリだし、花組芝居の加納さん(出てきた時に拍手入れたかったんだけど、花組はダメなの???)、植本さん、栗根さんも良かったし、橋爪淳も久しぶりに見たけど、舞台向きの役者になっていて嬉しい発見。村田雄浩もイイ味だわよ。ただ宮本信子がちょっと合わないかなあ。ちょい新劇が入っているような。衣装の着こなしもイマイチ。それに村田さんと恋仲になるっていうのも・・・。カナメちゃんとかで見たかったような気もしましたわ。
 芝居中、宝塚だったら・・・と何回か思いました。例えば村田さんが心情を呟いて暗転。ここが宝塚だったら、その心情を表す歌(ソロ)を歌いながら銀橋を渡るんだろうなあ、とかとか。加納さんが宝塚で演出してくれたら面白そうだわね!