雪組(日本青年館)「シルバー・ローズ・クロニクル」
■2007/10/27(土)
冴えない男の子、エリオット・ジョーンズが
シルバーローズ製薬の庶務課に勤めているのは
社名に惹かれたから。
詩人であった祖父から聞いた話、
祖父の若い頃の恋人は銀髪のハーフ・ヴァンパイアで
ローズという名。
彼女は、いつしか自分にも憧れの存在になっていたのだった。
ある時エリオットは、祖父の写真と同じ姿の少女、ローズと出会う。
彼女は祖父の恋人だったローズと同じ人物で
ヴァンパイア・ハンターのヴァン・ヘルシング教授から受けた傷がもとで
兄クリストファーと共に、50年眠っていたのだ。
かつての恋人に会いたい、死んでいれば彼の子孫と会いたい、
ローズはそう考えたのだ。
眼鏡を取り、オサレになったエリオットは
ローズと愛を深めていくのだが・・・

と、むかーしよく読んだ少女漫画にあちがちなネタ。
う〜んと、りぼん系かしら。
よくあるネタに加えて青春モノ。
演出家も出演者も若いので、まあ、いいかしら、と。
思っていたほどハズしていなかったわ、小柳ちゃん。
彼女の芝居と歌と踊りのバランスはいいと思うのよ。
台詞から歌、とか、群舞の処理とかはうまいと思う。
もうちょっと、主役カップルの良さを
あざといぐらいに描けるようになれば大劇もOKだと思うんだけど。
それにしても、なんで「現代に生きる吸血鬼」というと
不老不死の秘密をさぐる科学者がワンセットになるんだろう。
芝居の構成上、作りやすいんだろうか。

ゆみこは可愛い。
ダサさと可愛さと切なさを、上手いこと表現している。
たぶん、小柳ちゃんが考えている以上に
作品をうまく盛り上げたと思うわ。
芝居も歌も安定している。
さゆちゃんは、、、
若いのによくやっていると思う。
ゆみこと並ぶとお顔の大きさがちょいとアレなのが
ちょっぴり辛い。
そこ以外は、いいんじゃないかな。
まだまだ伸びる余地がある方が楽しいし。
デュエットダンスのドレス捌きをもうちょい頑張って。

んで。
今回のヒットは、テル&キタロウ。
両者とも歌がアレだけど、芝居はうまい。
特にテルは雰囲気作りがうまいね。
銀髪が良く似合っていた。
キタロウのスーツの似合い具合も良かったよ。
その他の下級生達も良かった。
チームワークがいいね。
いろんなところで若い子が育っているんだなあ。