「桜祭り狸御殿」宝塚OG
■2001/04/07 (土)
  なかなかに楽しゅうございました。私でさえ名前を知っている大物&伝説の人&ちょい前に辞めた人などなど、豪華なキャストでした。
 先にストーリーの基本部分。ハンサムで独身の若様が見合いを嫌がって家来と入れ替わることにする。相手の姫君も同じ事を思い、ラストは若君&姫と家来&腰元のカップルが誕生する。これに加えて、旅芸人を今は行方不明の若君の弟に仕立ててあげてみれば、その旅芸人こそが実の弟だったり、ま、時代劇の王道ですね。水戸黄門とかのネタが3時間に凝縮されているというか。いや、逆。この狸御殿こそ現代のモロモロの時代劇のモトネタというべきで。市川雷蔵のコメディにもこんなのがあったよ。狸御殿とは別にね。単純に時代劇好きにはたまらんですね。
 話の運び方は、みるからに虚匠&不公平。永遠に同じ歌詞が続く、サビがエンドレス、なのに繰り返し繰り返し歌われるので頭に残っちゃうのさ。そしてインターネットで某所を見てるんじゃないかと思うくらいの「少しも早く」の多様。そんでもって時折混ざる寒いギャク。「エレガンスもカレーライスもないわよ」って、今時言われてもなあ。内輪ネタのごとく「我が愛〜」「風共」「ベルばら」とパロっているし。
 でもでも、出演者がみな芸達者でようござんす。いまやすっかり女に戻った面々も男らしかったり。ミユさんとか。鳳さんも随所でエロオヤジ振りを発揮。ペイさんの頼りないとこもいいわ〜。榛名さんは絵に描いた悪役。美吉さんはジジイにしか見えない。女性陣では若葉さんがぶっとんでて好き。汀さんだけはもと男役だと思うんだけど、可憐でした。あとよしこちゃんとみはる。特にみはるの歌声に泣いた。いま見てもかわいいよ〜。好きだ〜みはるううううううっ!
 そしてゲストは真帆しぶきさん。ソールの初演。「アマール・アマール」を歌ったんだけど、迫力がハンパじゃない。カリスマってのは、こういう人のことを言うのよね。すんごい細い人なんだけどな。歌もやっぱりうまくって、月組ノバのマミちゃんの歌いっぷりを見て「リカちゃんに当たらなくてよかったぜ」とか思ったけどさ、マミちゃんどころじゃない。もしリカちゃんがソールやってたら、真帆さんのファンになんと言われたことか。つくづくラッキーだと思った。そんくらい凄かったよ。
 全然書ききれないわ。金があれば梅田行きたいな。ないけどさ。